1:培養小絨毛片におけるAngiotensin II type-1 receptor(以下AT1-R)活性化のsystem Aアミノ酸輸送活性(以下system A活性)に与える影響の検討 system A活性が直線的に増加する時間の範囲を知るため、経時的にNa依存性のC^<14>-MeAIBの取り込み実験を行った。Insulinはsystem A活性を上昇させ、またouabainはsystem A活性を低下させた。 angiotensin IIで処理した小絨毛片ではコントロールに比べてC^<14>-MeAIBの取り込みが低下しており、その取り込み低下はAT1-R blockerにより阻害された。Angiotensin IIは用量依存性にsystem A活性を低下させた。小絨毛片の健常性の評価のため培養液中に放出された乳酸脱水素酵素の濃度を調べた。 2:AT1-R活性化によるsystem A活性の低下と活性酸素障害の関連性の評価 angiotensin IIによるsystem A活性の低下は抗酸化物質により抑制されなかった。 3:AT1-R活性化によるsystem A活性の低下とNa^+-K^+ ATPase活性の関連性の評価 Na^+-K^+ ATPase活性をouabain(1mM)により阻害されるRb^<86>の小絨毛片への取り込みの程度により評価した。AT1-R活性化によりNa^+-K^+ ATPase活性は低下した。 4:AT1-R活性化によるsystem A活性の低下と小絨毛片内の血管収縮の関連性の評価 phenylephrine(α-1 adrenagic agonist)およびU46619(thromboxane A receptor agonist)を用いて血管収縮の関与について調べたが、system A活性の低下は血管収縮に関与していなかった。
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