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2006 年度 実績報告書

クロマチンリモデリングを介したSUMO化修飾による転写制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18890233
研究機関基礎生物学研究所

研究代表者

小松 朋子  基礎生物学研究所, 性差生物学研究部門, 特別協力研究員 (10414020)

キーワード発現制御 / 転写調節 / 翻訳後修飾
研究概要

副腎と生殖腺の形成および機能に必須な核内受容体型転写因子であるAd4BP/SF-1は、SUMO化修飾により転写活性が抑制されることを既に明らかにしている。さらに、この抑制に関与すると推測されるSUMO化Ad4BP/SF-1結合因子を精製したところ、クロマチンリモデリング因子様の構造をもつSCFを同定した。
まず、SUMO化Ad4BP/SF-1とSCFの相互作用ドメインについて、pull down assayで解析した。SUMO化Ad4BP/SF-1と結合する領域はSCF内に2ヵ所同定され、その配列はSIM(sumo interacting modif)として報告されている配列に類似のものであった。Ad4BP/SF-1は2ヵ所でSUMO化され、その両者のSUMO化部位でSCFと結合することが示された。次に、SCFはATPaseドメインを有するため、ATPase活性の特性を調べた。SCFのATPase活性は、主に二本鎖DNA存在下に認められた。Ad4BP/SF-1の結合配列をもつ60bpの二本鎖DNA存在下にSUMO化Ad4BP/SF-1を添加することにより、活性は著しく促進された。SUMOやAd4BP/SF-1の添加、またはAd4BP/SF-1の結合配列を持たないDNA存在下では、活性の促進はほとんど認められなかった。これらの結果より、DNA上に結合したSUMO化Ad4BP/SF-1にSCFがリクルートされ、ATPase活性を利用してクロマチン構造の変換を伴う転写調節を行っている可能性が示された。さらに、培養細胞でのレポーターアッセイにおいて、Ad4BP/SF-1の転写活性に対するSCFの影響を検討中である。SCFの過剰発現あるいは発現阻害実験より、SCFが転写の抑制活性を有することを示す結果を得ている。今後は、SUMO化の有無によるSCFの影響を明らかにする予定である。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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