蒸茶葉を原料とする緑茶ペーストを複数の温度で保存し、その品質(一般生菌数、総ポリフェノール量、抗酸化力、測色値、クロロフィル量)の変化を明らかにした。また、微酸性電解水処理や加熱殺菌、水分量の違いが品質に与える影響を明らかにした。すなわち、微酸性電解水処理や水分量を低下させることで、一般生菌数の増加が抑制され、保存可能期間を延ばすことができた。また、加熱殺菌は緑茶ペーストの初期菌数を低減させるが、総ポリフェノールや抗酸化力に影響を与えなかった。一方で加熱殺菌や保存中、緑色の指標やクロロフィル量の大幅な減少が見られた。以上のことから、緑茶ペーストは退色を避けられる殺菌を行い、可能な限り低温で保存することで、高い品質を保つことができることを明らかにした。
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