研究課題/領域番号 |
18F18099
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
小松 雅明 新潟大学, 医歯学系, 客員教授 (90356254)
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研究分担者 |
SANCHEZ-MARTIN PABLO 新潟大学, 医歯学系, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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キーワード | p62/SQSTM1 / オートファジー / 液-液相分離 / Nrf2 / 筋萎縮性側索硬化症 / 前頭側頭型認知症 / 骨ページェット病 |
研究実績の概要 |
ストレス誘導タンパク質p62/SQSTM1は、液ー液相分離により液滴化する。液滴化p62/SQSTM1タンパク質は、ストレス応答機構であるKeap1-Nrf2システムを活性化するとともに、オートファジーにより分解されることでそのシグナルは収束する(Cell 2007, Nat Cell Biol 2010, Mol Cell 2013等)。本研究課題では、筋萎縮性側索硬化症や前頭側頭型認知症、骨ページェット病において同定されてきたp62/SQSTM1変異が、液ー液相分離、Nrf2活性化そしてオートファジー分解に影響を与えるか否かを検討する。さらに、p62/SQSTM1介在性Keap1-Nrf2経路の新規調節因子をゲノムワイドsiRNAスクリーニングにより検索する。長年オートファジーそしてp62/SQSTM1の研究を進めてきた所属研究室には、本研究推進に不可欠な遺伝子改変マウスや細胞、オートファジーやNrf2活性評価系、さらにはNanoBRETシステムを利用したスクリーニング系も整備されている。これらツールを駆使し、p62/SQSTM1による細胞制御、そして疾患との関連を明らかにする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1. 現在まで同定されている約50の疾患関連p62/SQSTM1変異体のうち、32変異体をクローニングした。それら一連の変異体をp62/SQSTM1欠損HEK293細胞に入れ戻すことで、液-液相分離、Nrf2活性化を検討した。 2. p62/SQSTM1介在性Keap1-Nrf2経路の新規調節因子をゲノムワイドsiRNAスクリーニングの系を確立した。
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今後の研究の推進方策 |
1. 疾患関連p62/SQSTM1変異体のクローニングを進めるとともに、全変異体をp62/SQSTM1欠損HEK293細胞に入れ戻し、液-液相分離、Nrf2活性化を検討する。 2. p62/SQSTM1介在性Keap1-Nrf2経路の新規調節因子をゲノムワイドsiRNAスクリーニングにより検索する。
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