研究課題/領域番号 |
18F18355
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 英之 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (00196859)
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研究分担者 |
TRENTIN GONCALVE RODOLFO 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2018-11-09 – 2021-03-31
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キーワード | 浮体式洋上風車 / 渦励起運動 / Vortex Induced Motion / コラム / ポンツーン |
研究実績の概要 |
本研究の全体目標は浮体式洋上風車(FOWT, Floating Offshore Wind Turbine)が海洋の海流・潮流中にあって、浮体部分から剥離・放出される渦によって、浮体に交番力が作用して励起される、渦励起運動(VIM、Vortex Induced Motion)について、その特性を明らかにし、さらに緩和策を検討することである。 渦励起運動の特性については、浮体形状を記述する主たるパラメーターである、コラムやポンツーンなど浮体を構成する要素浮体の数、要素浮体の配列、要素浮体間距離-浮体長比、要素浮体高-浮体長比、ポンツーン高さ-浮体長比、流れに対する浮体方位などが影響する。本研究では、この観点から複数のコラムにより構成される浮体の渦励起運動の特性を明らかにし、さらに浮体式洋上風車の典型的な浮体に対して渦励起運動の抑制法を検討し提案することである。
2019年度は、複数のコラムから構成される浮体について、さまざまな構成について調査を行った。コラムの数(1、3、4本)、コラム断面の形状(円形、正方形、ひし形)、コラムの中心間の距離(S / L = 2、3、4)、流れの入射角(0、45、90、180度)のパラメータの組合せについて、曳航水槽で固定試験および動揺試験を実施し、特性を明らかにした。その成果は4つのジャーナル論文として公表された。また、コラム間を結ぶポンツーンが存在する浮体形式について、ポンツーンの数(0、2、4)、ポンツーンの高さ(P / L = 0.25、0.5、0.75、1.0)、流れの入射角(0、45、90、180度)のパラメータについて曳航水槽にて実験を行った。ポンツーンの影響に関する研究の成果は2つの国際会議論文としてまとめられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2019年度にポンツーンを有する浮体形式に関する実験を実施することができており、当初の計画よりも先に進んでいる。現在は実験結果の分析を進めている。一方、VIMの抑制法に関する研究は計画通り進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は5月から6月にかけて前年度実施した実験データの分析を行い、7月から10月にかけて成果をジャーナル論文にまとめて投稿する。さらに、必要に応じて追加実験を行うとともに最終報告の取りまとめを行い、国際会議における成果の公表を行う。
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