研究実績の概要 |
スーパーキャパシタ用擬似容量性電極材料のエネルギー密度及び長期サイクル安定性の改善に向けて、異なる種類の疑似容量性金属酸化物電極及び金属硫化物電極を中心に研究してきた。 電極材料のサイクル安定性を改善するためには、炭素系材料の一つ還元酸化グラフェン(rGO)を使用してハイブリッド電極を製造することによって実現した。 (1)正極材料の開発:水熱合成方法を用い、rGO/NiCo2O4をニッケルフォーム(NF)に被覆した後、電着方法を使用して、MnO2をrGO/NiCo2O4上にコーティングした。得られた正極材料の比容量は1922Fg-1、エネルギー密度は96Whkg-1,パワー密度は1.2Kwkg-1に達した。また、10000サイクル試験で89.27%の安定性を維持した。 (2)負極材料の開発:水熱合成方法を用い、rGO, Bi2O3 とCu2S材料を層ごとにNFに堆積した。 ここで、疑似容量性金属酸化物(Bi2O3)の欠点は、金属硫化物(Cu2S)層コーティングによって克服された。特に、Cu2S層コーティングによって負極材料の導電率は大幅に改善した。得られたrGO/Bi2O3@Cu2S負極材料は6M KOH電解質中の性能は、1079Fg-1の比容量, 68.3Whkg-1のエネルギー密度, 3.3 KWkg-1 のパワー密度及び85.4%のサイクル安定性をとして観察された。 また、KOH電解液中にK3Fe(CN)6メディエータを添加した後、この電極は1617 Fg-1の比容量, 91 Whkg-1のエネルギー密度, 3.8 KWkg-1 のパワー密度及び87%のサイクル安定性に改善した。
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