研究課題/領域番号 |
18F18403
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
玄 学南 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (10292096)
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研究分担者 |
LIU MINGMING 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2018-11-09 – 2021-03-31
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キーワード | バベシア / B. microti / マダニ / 媒介機構 / 伝播阻止 / ワクチン |
研究実績の概要 |
マダニは脊椎動物の血液を唯一の栄養源とする吸血性節足動物であり、人や動物に対して種々の病原体を媒介する。なかでもバベシア原虫はマダニによって媒介される原虫の代表格である。そこで本研究では、人獣共通感染症を引き起こすネズミバベシア原虫(B. microti)とマダニを研究材料とし、マダニ体内におけるバベシア原虫発育の分子基盤の解明とバベシア原虫伝播阻止ワクチンの開発を目指して企画した。具体的達成目標として、1)GFP発現B. microtiの作製、2)マダニ体内ステージの各発育期のバベシア原虫の分離、3)マダニ体内ステージのバベシア原虫特異的表面分子の特定、4)マダニ体内ステージのバベシア原虫発育・増殖を阻害する伝播阻止ワクチンの開発などを掲げる。当該年度に得られた研究成果は、下記の通りである。 1)B. microtiのゲノムデータベースの解析より、ハウスキーピング(アクチンや伸長因子)遺伝子のプロモーターとターミネーター領域を特定し、クローニングした。 2)レポーター遺伝子(ルシフェラーゼ又はGFP)とdhfr(薬剤耐性)遺伝子を発現するトランスファ ーベクターを構築した。 3)B. microti感染赤血球にトランスファベクターを導入し、レポーター遺伝子の発現を確認した。 4)レポーター遺伝子発現B. microtiのクローニング方法を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通りに進展し、所期した結果が得られたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後、マダニ体内において特異的に発現するB. microtiの分子を特定し、伝播阻止ワクチン候補としての可能性について検討する。
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