研究課題/領域番号 |
18F18735
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
河合 隆史 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90308221)
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研究分担者 |
TAKALA TUUKKA 早稲田大学, 理工学術院, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2018-11-09 – 2020-03-31
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キーワード | バーチャルリアリティ / オーグメンテッドリアリティ / ソフトウェアエンジニアリング / ユーザインタフェース / アバター |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、高品質なバーチャルリアリティ(VR)およびオーグメンテッドリアリティ(AR)アプリケーションの構築に活用できる、ソフトウェアエンジニアリングに関する知見を収集・分析することである。具体的には、VR / ARのアプリケーションとして、フルボディアバターの開発に着目し、ユーザインタフェースおよびソフトウェアエンジニアリングの双方の観点から、既存の課題と潜在的な解決方法を検討している。 初年度は、近い将来のVRアプリケーションとして期待される、フルボディアバターの開発に関するケーススタディを実施した。本ケーススタディでは、フルボディアバター・インタフェースのインタラクションを構築する基礎として、物理シミュレーションを利用した。この物理ベースのアプローチによって、ユーザだけでなく、ソフトウェアエンジニアにもメリットがあることが特徴であり、個別に作成されたスクリプトを必要とせずに、直感的な操作や歩行のインタラクションを提供することを可能とした。 本ケーススタディから得られた知見は、VRソフトウェアエンジニアリングの包括的な調査にかかる質問紙の作成に応用した。同時に本ケーススタディの成果は、「Stand-alone, Wearable System for Full Body VR Avatars: Towards Physics-based 3D Interaction」として、当該分野の国際会議であるIEEE VR 2019 OSAKAでのビデオ発表を行った。 最近ではコンシューマ向けVR / AR機器が数多く発売されており、本研究を通して、それらがソフトウェアエンジニアリングにどのような影響を与えたかを考察することで、今後のVR / ARソフトウェアエンジニアリングのリファレンスとして機能することを目指した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
フルボディアバターの開発に関するケーススタディの実施や国際会議での発表など、当初の計画通りに推進することができた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、初年度のケーススタディで得られた成果を発展させるとともに、ユーザインタフェースならびにソフトウェアエンジニアリングの観点から、課題と解決方法を検討する。具体的には、フルボディアバターのユーザビリティやエンジニアリングにかかる質問紙による調査を実施し、得られた知見を収集・分析する。同時に、フルボディアバターの改良へのフィードバックを図ることで、本取り組みが、今後のVRソフトウェアエンジニアリングのリファレンスとして機能することを目指す。
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