研究課題
学術創成研究費
電子デバイスは高度情報化社会を根底で支えているきわめて重要なハードウェアであり、その集積化は目覚しい速さで進んでいる。現在デバイスを構成する材料の加工寸法はすでにμmを下回っており、その製造・評価を支える微小部分析技術としてこれまで用いられてきたマイクロビーム分析法はその限界的性能を要求されている。2010年代にはひとつのFETが数10nmの大きさにまで微細化されると予想され、電気的特性を支配するドーパントの位置や濃度を特定する3次元原子レベル解析手法の開発が急務である。本研究は、原子1個1個の検出、その原子の種類の同定、その原子が試料の中で占めていた3次元原子位置の特定が可能な3次元アトムプローブ(3DAP)法について、適用可能な試料の材質と形状・大きさの制約を克服することにより、今後10年以内に電子デバイスの特定微小部位の解析に必要となる定量的3次元元素イメージングを実現しようとするものである。この目的のためにはいくつかの問題点を解決する必要がある。主な問題点は、3DAPは金属または導電性の高い針状試料に対してのみ適用可能であること、分析可能範囲が極端に狭いこと、試料破壊が頻発すること、金属以外の試料からは多原子クラスターイオンが発生することである。また、デバイス中の狙った特定部位の分析を目的とするため、試料形状が針状に限られるアトムプローブに適した試料作成法の開発が必要である。本研究では、上記した従来の問題を解決し、電子デバイス分析のための3DAP を開発する。
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ページ: 70-73
Interface Anal. 40
ページ: 1610-1613
ページ: 1688-1691
ページ: 1696-1700