研究課題
本研究では、核内受容体を介した生体恒常性維持機構の研究を進めている。申請の年次計画に従い、1)脂質代謝物に含まれる核内受容体リガンドの同定と構造解析、2)生体内代謝産物の構造モチーフのカタログ化、3)核内受容体共役因子の同定と解析、4)転写調節因子に制御されるネットワークの解析を行った。1)X線構造解析により、核内受容体による内在性脂肪酸リガンドの認識機構および結合に伴う活性化機構の構造基盤を明らかにした。さらに内在性脂肪酸リガンドの活性化機構をまねる合成アゴニストのスクリーニングを行い、13種の新規アゴニストを同定した。2)核内受容体の立体構造からリガンドのカタログ化を行った。抽出されたリガンドの構造情報に基づき、生体内代謝マップの中からアミノ酸代謝物が核内受容体新規リガンドとして作用することを明らかにした。3)核内受容体に結合する共役因子を同定し、NMR解析によりその相互作用を検討した結果、核内受容体のリン酸化依存性の認識機構が明らかとなった。また、共役因子の相互作用により核内受容体のユビキチン化か制御されていることを明らかにした。4)核内受容体蛋白質の分解制御因子のノックダウンを行うと、がん化か引き起こされることを見いだした。がん化の原因蛋白質がこの分解制御因子により調節を受けていることを明らかにした。
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