研究課題
2021年度は、これまでのサーベイ実験の結果を総括し、これまでの実験によって得られた知見が実験政治哲学、ひいては政治哲学にいかなる意義をもたらすのかについて検討する成果を公表した。具体的には、実験によって得られた知見がどの理論のどの前提、推論あるいは構想にインプリケーションを与えるものなのかを検討し、人称的観点を軸にいかなる正義と道徳の体系がそれぞれの価値の適正な使用を促すのかについて考察を加えた成果を日本語と英語で発表した。たとえば、三人称班の実験研究の成果("The Trolley Problem and the Ethics of Autonomous Vehicles in the Eyes of the Public: Experimental Evidence" In Autonomous Vehicles Ethics: The Trolley Problem and Beyond).をふまえて、実験政治哲学において、単に規範的原理が受容可能であるかどうかだけでなく、実践されるものであるかどうかを確かめることの重要性について、日本選挙学会にて報告した。この成果は、代表者の2022年度に刊行予定の単著に収録される予定である。また二人称班の実験研究についても、Japanese Society for Quantitative Political Scienceにて、若者自身が若者への投票権付与にかんする選好についてsocial desirability biasがみられることを題材に、(実験)政治哲学における「実験」の役割について再検討した。当該論考については、2022年度中に投稿する予定である。その他の総括的研究については、代表者および分担者それぞれの研究成果がそれにあたることをここに記しておきたい。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 3件、 招待講演 5件) 図書 (6件)
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