研究課題/領域番号 |
18H00612
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西村 明 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (00381145)
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研究分担者 |
藤原 聖子 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (10338593)
矢野 秀武 駒澤大学, 総合教育研究部, 教授 (20422347)
江川 純一 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 助教 (40636693)
黒崎 浩行 國學院大學, 神道文化学部, 教授 (70296789)
池澤 優 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (90250993)
堀江 宗正 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (90338575)
伊達 聖伸 上智大学, 外国語学部, 准教授 (90550004)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 日本宗教 / ローカリティー / 宗派的背景 / 外国人研究者 / 地方学会 |
研究実績の概要 |
本年度は、地方学会の歴史と現状についての研究会(西日本宗教学会および北海道宗教学研究会)、他地域(タイおよびインド)におけるローカリティーに注目した宗教研究についての研究会、および日本国内における出自地域についての調査研究やGIS(地理情報システム)を活用した全国の宗教関連情報のマッピングについての研究会を実施した。地方学会に関しては、中央都市部からの距離や情報格差という地理的な制約を越えて普遍性を目指した努力が見られる一方で、それぞれの地域的宗教性の特色に配慮した研究蓄積も見られるため、今後の他地域の事例収集の上での指針が得られた。他地域のローカリティーと宗教学・宗教研究からは、その地域の宗教史や諸宗教の現状が宗教学の置かれ方に如実に反映しており、国内のローカリティーを見る上で全国的傾向と、前近代的な宗教状況を重ねて見ていくことの必然性、および大学において宗教学が講座や教員配置上置かれていないところで、どのような形で宗教に対する研究アプローチが見られるかどうかという点についても留意する必要性が感じられた。出自地域(自身あるいは前世代親族の出身地)に関する文化人類学的調査の事例からは、インフォーマントとのラポールの取りやすさや、海外の調査地における研究テーマとの比較の視点などが見られる。これは外国人研究者が国内調査地を決める際のラポールの作り方との比較が可能であると考えられる。また、宗教関連情報のマッピングがもたらす利点や留意点についても知見が得られた。 並行して、地方出版における地域宗教誌(史)関連の一覧作成と地図化作業に着手した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
国内における外国人研究者がもつ研究動向の地域的特性について、調査を着手することができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
研究分担者・連携研究者を招集しての研究集会を年度中2回(予算の余裕があれば3回)実施する。 地方学会等の動向調査の継続と、昨年度未着手の国内における外国人研究者がもつ研究動向の地域的特性についての予備的調査に当てる。また、パイロット調査の本調査も開始する。地方学会の動向調査については、歴史的経緯も含め現状を把握している研究者へのインタビューも実施する。国内における外国人研究者による研究の地域的特性を把握し、とりわけ当初どのような形で対象地域への参入を果たしたかについて予備的調査を実施する。 パイロット調査については、長崎県島原半島における宗教に関して、昨年度実施した予備調査を踏まえて、夏季に現地調査を実施する。
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