新制大学制度における宗教関連の学問・養成・資格に関する多角的研究

2018 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 18H00616
• 研究機関: 愛知学院大学
• 研究代表者: 林 淳 愛知学院大学, 文学部, 教授 (90156456)
• 研究分担者: 岡田 正彦 天理大学, 人間学部, 教授 (00309519) ; 武井 順介 立正大学, 文学部, 専任講師 (10581639) ; 高橋 原 東北大学, 文学研究科, 教授 (30451777) ; 藤本 頼生 國學院大學, 神道文化学部, 准教授 (30612163) ; 安中 尚史 立正大学, 仏教学部, 教授 (40277744) ; 小柳 敦史 北海学園大学, 人文学部, 准教授 (60635308) ; 三浦 周 大正大学, 仏教学部, 非常勤講師 (60646222) ; 柴田 泰山 大正大学, 仏教学部, 非常勤講師 (80451037) ; 江島 尚俊 田園調布学園大学, 人間福祉学部, 講師 (80569913) ; 齋藤 崇徳 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構, 研究開発部, 助教 (80781541) ; 松野 智章 大正大学, 文学部, 非常勤講師 (20723662) ; 山梨 有希子 大正大学, 人間学部, 非常勤講師 (10646219)
• 研究期間 (年度): 2018-04-01 – 2021-03-31
• キーワード: 新制大学 / 宗教者養成 / 教団 / 大学制度 / 宗教研究

研究実績の概要

平成31年度においては、研究会活動ならびに論文執筆活動を中心に行った。研究会活動の実績としては、下記のものが挙げられる。【研究報告会（8月）】高橋原（東北大学）「臨床宗教師制度の現状と課題、展望について」、山梨有希子（大正大学）「宗教文化士の現状と課題、展望について」、岡田正彦（天理大学）「宗教系大学（天理大学）における建学の理念教育について」、藤本頼生（國學院大學）「戦後の神職養成と神道系大学について」また、本研究会が主体となって同年9月に開催された日本宗教学会第77回学術大会（大谷大学）で研究発表パネル「大学内宗教者養成の歴史・制度・実態に関する調査報告」を実施したが、そこでの発表担当は以下の通りであった。江島尚俊「統計調査からみる戦後日本の宗教系大学」、藤本頼生「國學院大學・皇學館大学における神職養成について」、武井順介「大学はいかに僧侶を養成するのか～仏教系大学の養成とその類型～」、齋藤崇徳「キリスト教系大学における聖職者養成～制度比較にもとづく分析～」。さらに同年11月には、佛教文化学会（大正大学）におけるシンポジウム「僧侶養成の歴史と展望～大学教育の現場から～」において本研究会の成果を問うた。そこでの発表担当は以下の通りであった。江島尚俊「現在日本における宗教系大学の動向」、元山公寿「真言宗智山派における僧侶養成について」、柴田泰山「浄土宗における大学内僧侶養成について～宗学者の視点から～」、安中尚史「日蓮宗の僧侶養成と立正大学」、山岡三治「カトリック司祭の養成機関としての上智大学神学部の使命と課題」。

現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

理由　当初予定していた通りの研究報告会を実施できている。また、研究論文の執筆も予定通り進んでいる。

今後の研究の推進方策

令和2年度においても、研究報告会を中心として進捗状況の共有、さらには議論を進めてゆき、「大学と宗教」に関して幅広く研究を進めていく。なお、令和2年度においては、国際的な視点もふまえた研究会開催も予定している。なお、本研究会の成果報告としては、『大学と宗教Ⅲ　現代日本の大学と宗教』（法蔵館）として刊行していく。まずは、延期した研究報告会を今年度中に開催する。予定としては、チベット人コミュニティの宗教教育、タイにおける教育制度、イランにおける教育制度の報告を考えている。

研究成果

• [雑誌論文] キリスト教系大学における聖職者養成: 制度比較にもとづく分析 (2019)
  • 著者名/発表者名: 齋藤崇德
  • 雑誌名: 宗教研究 巻: 91(4) ページ: 128-129
• [雑誌論文] 仏教系大学の「僧侶」養成とその類型 (2019)
  • 著者名/発表者名: 武井順介
  • 雑誌名: 立正大学文学部研究紀要 巻: 35 ページ: 79-97
• [雑誌論文] 大学はいかに僧侶を養成するのか (2019)
  • 著者名/発表者名: 武井順介
  • 雑誌名: 宗教研究 巻: 92-4 ページ: 127-128
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 「信仰者」という分析概念は可能か (2019)
  • 著者名/発表者名: 松野智章
  • 雑誌名: 東洋学研究 巻: 56 ページ: 269-282
  • 査読あり
• [雑誌論文] 明治期における日蓮宗布教の近代化と文書伝道 (2019)
  • 著者名/発表者名: 安中尚史
  • 雑誌名: 印度学仏教学研究 巻: 67-2 ページ: 673-680
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] 明治期における日蓮宗布教誌・機関誌に関する一考察 (2019)
  • 著者名/発表者名: 安中尚史
  • 雑誌名: 立正大学大学院紀要 巻: 35 ページ: 1-14
• [雑誌論文] 近代における仏教青年会運動の射程 (2019)
  • 著者名/発表者名: 三浦周
  • 雑誌名: 佛教文化学会紀要 巻: 27 ページ: 327-356
• [雑誌論文] 仏教と修験道 (2018)
  • 著者名/発表者名: 林淳
  • 雑誌名: 現代思想 巻: 46-16 ページ: 302-310
• [雑誌論文] 大教院分離運動と仏教天文学 (2018)
  • 著者名/発表者名: 岡田正彦
  • 雑誌名: 宗教研究 巻: 92-2 ページ: 31-54
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] 宗教者による心のケアと儀礼の力 (2018)
  • 著者名/発表者名: 高橋原
  • 雑誌名: 祈りと救いの臨床 巻: ４ ページ: 125-136
• [雑誌論文] どのように文部省は宗教行政を掌握したのか (2018)
  • 著者名/発表者名: 江島尚俊
  • 雑誌名: 宗教研究 巻: 92-3 ページ: 487-510
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] 『往生礼讃』所引の彦琮法師「願往生礼讃偈」について (2018)
  • 著者名/発表者名: 江島尚俊
  • 雑誌名: 三康文化研究所年報 巻: 49 ページ: 107-157
• [雑誌論文] 『逆修説法』所説の浄土五祖伝について (2018)
  • 著者名/発表者名: 江島尚俊
  • 雑誌名: 日中浄土 巻: 27 ページ: 10-33
• [学会発表] 「新しい仏教」論再論 (2018)
  • 著者名/発表者名: 林淳
  • 学会等名: 第26回日本近代仏教史研究会
• [学会発表] 近代における「媒介者」 (2018)
  • 著者名/発表者名: 林淳
  • 学会等名: 第67回宗教史研究会
• [学会発表] 三条教則からみた亀山の幕末明治 (2018)
  • 著者名/発表者名: 林淳
  • 学会等名: 第31回亀山歴史博物館記念講演会
  • 招待講演
• [学会発表] 暦と墓 (2018)
  • 著者名/発表者名: 林淳
  • 学会等名: オーストリアアカデミーシンポジウム
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] 大学はいかに僧侶を養成するのか (2018)
  • 著者名/発表者名: 武井順介
  • 学会等名: 日本宗教学会第77回学術大会
• [学会発表] 明治期における日蓮宗布教の近代化と文書伝道 (2018)
  • 著者名/発表者名: 安中尚史
  • 学会等名: 第69回日本印度学仏教学会学術大会
• [学会発表] 日蓮宗の僧侶育成と立正大学 (2018)
  • 著者名/発表者名: 安中尚史
  • 学会等名: 佛教文化学会第28回学術大会
• [学会発表] 「新仏教」概念の一考察 (2018)
  • 著者名/発表者名: 三浦周
  • 学会等名: 佛教文化学会
• [学会発表] 排耶論研究の過去と現在 (2018)
  • 著者名/発表者名: 三浦周
  • 学会等名: 東北大学国際文化研究科国際日本研究講座公開講演
  • 招待講演
• [学会発表] 排耶論からみる日本仏教の近代化 (2018)
  • 著者名/発表者名: 三浦周
  • 学会等名: 智山青年連合会講習会
  • 招待講演
• [学会発表] 善導『往生礼讃』所説の日中礼讃について (2018)
  • 著者名/発表者名: 柴田泰山
  • 学会等名: 日本印度学仏教学会
• [学会発表] 曇省「善導讃」に関する一考察 (2018)
  • 著者名/発表者名: 柴田泰山
  • 学会等名: 浄土宗総合学術大会
• [学会発表] 浄土宗における大学内僧侶養成について (2018)
  • 著者名/発表者名: 柴田泰山
  • 学会等名: 佛教文化学会
• [学会発表] キリスト教系大学における聖職者養成 (2018)
  • 著者名/発表者名: 齋藤崇德
  • 学会等名: 日本宗教学会 第77回学術大会
• [図書] 隠される宗教、顕れる宗教 (2018)
  • 著者名/発表者名: 西村明編
  • 総ページ数: 224
  • 出版者: 岩波書店
  • ISBN: -10:4000265083
• [図書] 日本宗教史のキーワード (2018)
  • 著者名/発表者名: 大谷栄一他編
  • 総ページ数: 450
  • 出版者: 慶応義塾大学出版会
  • ISBN: -10:4776425359
• [図書] カミとホトケの幕末維新 (2018)
  • 著者名/発表者名: 岩田真美他編
  • 総ページ数: 383
  • 出版者: 法蔵館
  • ISBN: -10:4831855553
• [図書] 日本仏教を問う (2018)
  • 著者名/発表者名: 智山勧学院編
  • 総ページ数: 292
  • 出版者: 春秋社
  • ISBN: -10:4393134249