研究課題/領域番号 |
18H00617
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
曽根原 理 東北大学, 学術資源研究公開センター, 助教 (30222079)
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研究分担者 |
朴澤 直秀 日本大学, 法学部, 教授 (70377696)
大川 真 中央大学, 文学部, 准教授 (90510553)
モリス ジョン 駒沢女子大学, 人文学部, 講師 (50774163)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 大成経 / 聖徳太子信仰 / 神国思想 / 両部神道 / 王権 / 近世仏教 / 朝鮮儒学 / 即身仏 |
研究実績の概要 |
本年度は3つの国際学会において、研究報告を行った。 第一に2019年6月3-4日に、ライデン大学(オランダ)において、ライデン大学日本学科( Department of Japanese Studies, Leiden University)などと共同で、国際シンポジウム"Religion in the Age of the Book: Changing Relations between Shinto and Buddhism in Early Modern Japan"(書物の時代の宗教:日本近世における神と仏の変遷)を開催した。本科研のメンバー3名を含む日本人研究者8名と、オランダ・フランス・ドイツ・ノルウェーの研究者(国籍は所属大学による)6名が研究報告を行い、会場に集まった30名ほどで議論を行った。また前後の日程で、フランスやベルギーの修道院など、宗教史跡や博物館の調査を実施した。 第二に、同年8月12-13日にインドネシアのアイルランガ大学(スラバヤ)およびデンパサール市内のホテルにおいて開催された、「第2回インドネシア-日本学術フォーラム・日本学国際シンポジウム及びワークショップ」に企画段階から協力し、本科研メンバーからの2名に加え、日本人研究者が10名前後参加した。終了後には、インドネシアの宗教や民俗学の専門家が同行し、バリ島の宗教史跡や民俗芸能の調査を実施した。 第三に、同年9月28-29日に北京日本学研究センターで開催された国際シンポジウム「天皇制と日本」(国際日本文化研究センターなど主催)に曽根原が招かれ、研究報告を行った。 研究報告のとりまとめや次年度の活動の準備などのため、10月29日に日本大学(東京)で研究打ち合わせの機会を設けた。また個別に、外国語雑誌への投稿などを実施している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究の2年目は欧州で1回、アジアでの2か所で各1回、合計3回の国際研究集会に参加することができた。さらに、そのうち2回は単独ではなく、科研メンバーを含む日本人10名前後と、同程度かそれ以上の数の外国人研究者との間で、議論や交流の機会を持つことができた。国際共同研究の機会を得るという目的については、順調に進んでいるといえる。 さらに共同研究の成果として、昨年度参加したAASの報告にもとづき、共著の英語論文1本を作成し現在投稿中である。また、すでに掲載が決定している英語論文も、研究代表者が1本、研究分担者(朴澤)が1本、掲載が決定している。成果報告の部分については、本研究活動の後半期間で実現する見込みであったため、当初の予定以上に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
国際手的な研究集会に参加し、議論や交流を行い、その成果を外国語論文で発表することについては継続して進めていきたい。すでに本科研メンバーで、2021年8月に開催されるヨーロッパ日本研究協会(EAJS)ヘント大会(新型コロナウイルスの感染拡大のため2020年から延期)への参加申請が通り、研究報告の機会を得ている。また研究代表者(曽根原)と研究分担者(朴澤)が中心となって、9月に日本近世仏教に関する研究会を開催する準備を進めている。ただし今年度は、新型コロナウイルス感染拡大という事態の影響で、さまざまな行事の延期や中止が続いており、状況を見極めながら、国内外での議論や交流の機会を可能な限り設定していきたい。
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