研究課題/領域番号 |
18H00638
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
椎原 伸博 実践女子大学, 文学部, 教授 (20276679)
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研究分担者 |
林 卓行 東京藝術大学, 美術学部, 准教授 (00328022)
住友 文彦 東京藝術大学, 大学院国際芸術創造研究科, 教授 (20537295)
丹治 嘉彦 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (80242395)
島津 京 専修大学, 文学部, 准教授 (80401496)
神野 真吾 千葉大学, 教育学部, 准教授 (90431733)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 現代アート / 食 / 創造的行為 / 味覚 / 持続可能性 / 関係性の美学 / アートプロジェクト / 食の倫理 |
研究実績の概要 |
2021年度は、コロナ禍の状況が改善されていなかったため、国外調査を断念し、国内調査を充実させることで、本研究を完成させることとした。研究成果は、実践女子大学研究公開促進費の助成を受けて、11月と12月の二回にわけて、ゲストスピーカーを招聘した公開シンポジウムを開催した。また、zoomを活用した研究会を、5月から10月まで5回開き、そのうち4回はゲストスピーカーを招聘して行った。公開シンポジウムと研究会の記録は、研究成果報告書としてまとめ、全国の研究機関に頒布し、最終的には充実した研究成果を公開することが出来た。 具体的な研究実績では、理論的研究グループの椎原は、食の問題を幸福や贈与、利他といった用語から考察し、創造的行為としての「食」が有する「感性」の意味を確認した。島津は、日本各地の芸術祭の調査から、食を通じた創発的な場は、必ずしも芸術と関わることなく形成されている状況を確認した。林は継続してゴンサレス=トレスの作品について考察を行い、リクリット・ティラヴァーニャによる《パッタイ》との形式的な相違を指摘し、「関係性の美学」のなかの二様相の分離を確認した。 実践的研究グループの住友は、ユージン・スミスや志賀理江子の作品から、食と関わる現代アートが植民地主義や人間中心主義を批判的に考える上で重要であることを確認した。また、その考察をウルサン美術館(韓国)における「ポスト・ネイチャー」展の共同企画に反映させた。神野は、子供を対象とした社会的課題をテーマとしたワークショップをオンライン・対面のハイブリッド方式で企画実施するなどに取り組み、アート制作を基盤とした美術教育の日本型の取り組みをまとめた書籍の海外出版を実現した。丹治は、大地の芸術祭での聞き取り調査から、食が人と人とを有機的に繋がるためのツールとして機能することを再確認し、そこには民主主義的思考が重要であることを確認した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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