研究課題/領域番号 |
18H00640
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研究機関 | 名古屋芸術大学 |
研究代表者 |
茂登山 清文 名古屋芸術大学, 芸術学部, 教授 (10200346)
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研究分担者 |
遠藤 潤一 金城学院大学, 国際情報学部, 准教授 (60461274)
遠藤 麻里 広島国際学院大学, 情報文化学部, 講師 (10813628)
定国 伸吾 静岡理工科大学, 情報学部, 准教授 (00454348)
鈴木 宣也 情報科学芸術大学院大学, メディア表現研究科, 教授 (90336652)
水内 智英 名古屋芸術大学, 芸術学部, 准教授 (70724839)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ヴィジュアルリテラシー / 視覚教育 / 情報デザイン |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,ヴィジュアルリテラシー教育をひろく社会に普及することを目指して,調査をおこない,ツールを開発し,基準を策定することである.初年度であった2018年度は,基礎研究・調査をおこなうとともに,ツールの構想を練り,部分的にその開発に着手した。 基礎研究としては,5回の研究会を開き,各班よりの研究報告を通して,その共有をはかりつつ,ツールの開発と基準策定にむけ,検討,議論をすすめた.シカゴで開催された IVLA(国際ヴィジュアルリテラシー学会)には,分担者の被災等の理由で参加できなかったが,欧州(ヘルシンキ,パリ)ほか中国(阜陽)等において調査,講演などをおこなった.また IVLA の会長カレン・タルドリュー氏(ナショナルルイス大学)を招き,「Toward the Penetration of Visual Literacy: Significance of its Standards Formulation」の題目で国際シンポジウムを開催した.同シンポジウムでは,分担者以外の参加も含め,7件の研究発表がおこなわれ,活発な議論がなされた. 企業,地域,児童教育の各分野では,おおむね予定通りに研究が進んでいる.広告系企業のワークショップを実施,フィードバックを得てツールの改良を進めている.地域では,コミュニティーデザイン実務者や自治体職員へのインタビュー調査をおこなうとともに,都市風景に対するヴィジュアルリテラシー向上のためのツールのベータ版開発に着手した.児童教育向けに,造形あそびを入力にしたツール開発をおこなった。また教員免許状更新講習を実施,テキスト作成の準備をおこなっている.これらの研究の成果は,国内外で発表し(論文を含めて18件)公表している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成30年7月、広島県海田町地域で調査を行う 予定だったが、例年にない豪雨の影響により調 査対象地が災害にあい、立ち入り困難のため、 実施できなかった。その影響から,日程を調整し、調査時期を平成30年10月からに延期した。その後,データ収集とアプリ試作,その実施検証をおこない,31年3月より,それを受けて再調査,アプリを改善,6月末まで開発をおこなった。繰り越しした研究は,予定通りに進めることができ,研究発表もおこない,おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
その後,令和1年度の計画に予定されていた事業についても,研究会の開催,研究発表等,おおむね順調である。ただ,予定されていた国際研究集会については,招待ゲストの日程調整等の問題で,2年度に繰り越しになっている。さらに当初予定していた年度当初における研究集会の開催も,新型コロナウィルスへの対応から,断念せざるをえなかった。同時に,実証実験,研究発表の機会も,その理由でほとんど持てていない。研究会については,オンラインでおこない,文献等による調査も進めているが,2年度で研究をまとめることができるかは,現時点では断言できない状態である。
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