研究課題/領域番号 |
18H00642
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01080:科学社会学および科学技術史関連
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中島 弘二 金沢大学, 人間科学系, 教授 (90217703)
|
研究分担者 |
中山 大将 釧路公立大学, 経済学部, 准教授 (00582834)
米家 泰作 京都大学, 文学研究科, 教授 (10315864)
竹本 太郎 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (10537434)
三島 美佐子 九州大学, 総合研究博物館, 教授 (30346770)
水野 祥子 駒澤大学, 経済学部, 教授 (40372601)
永井 リサ 帝京大学, 経済学部, 講師 (60615219)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 日本帝国主義 / 環境史 / 植民地 / 森林 / 林業 / 林学 |
研究成果の概要 |
本研究は日本帝国の植民地や支配地域における森林および林業をめぐる科学的知識の生産と実践の諸過程を明らかにするとともに,英帝国の一つである英領インドにおける林学の発展との比較を通じて,日本帝国主義と森林・林業との関係の一端を明らかにすることができた。亜寒帯から熱帯まで広範な環境条件を有する諸地域を含む日本帝国の地理的・環境的な多様性は、それぞれの地域における科学的知識と帝国林業の関係に種別的な影響をもたらし、そのことが英帝国とは異なる日本の帝国林業の特徴をもたらしたと考えられる。
|
自由記述の分野 |
人文地理学、環境史
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の最も大きな学術的意義は、これまでの帝国と環境との関係をめぐる環境史・科学史の研究の議論のほとんどが西欧帝国主義、なかでもイギリス帝国主義とその支配地域に関するものであったのに対し、本研究は近代アジアにおける唯一の帝国主義である日本帝国主義を対象として林業および林学の発展の歴史の検討を行い、帝国と環境との関係に関する新たな視点を打ち出した点にある。それはまた、環境史的な観点からの日本帝国主義の再検討をも同時に意味している。こうした視点は、SDGsなどの現代の環境保全をめぐる議論に対して、より地理的・歴史的な視点からの検討の必要性を示唆するものでもある。
|