研究課題/領域番号 |
18H00648
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
赤間 亮 立命館大学, 文学部, 教授 (70212412)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 絵入本 / 絵手本 / 浮世絵 / 異版 / ポータルデータベース |
研究実績の概要 |
本課題における欧米の対象資料の大規模所蔵機関のデジタル撮影と調査、ならびにDB化を集中して実施する予定であったが、2022年度においても渡航が困難な状況が続いた。本研究においては、渡航によるデジタル化が研究の根幹にあるため、可能性がありながら見通しが着かないという極限状態の中で、日本国内の関連資料のデジタル化が、本研究を間接的に前進させる法策であると判断し、国内で関連資料を所蔵し、デジタル化とオンライン公開を希望している組織への働きかけを行い、デジタルアーカイブを実施した。①従来から、研究代表者を通じてアート・リサーチセンターからの浮世絵データベースを公開している、赤穂市歴史博物館を中心とする赤穂市諸機関が所蔵する「忠臣蔵」浮世絵の未整理作品600点をデジタル化し、「赤穂市『忠臣蔵』浮世絵データベース」上での、一般公開を準備した(2023年4月11日一般リリース)。なお、データベース化作業と並行して、赤穂市歴史博物館において、「上方の忠臣蔵浮世絵」展(2022年11月~12月)に協力、開催に結びつけた。②専修大学図書館所蔵「向井信夫コレクション」の浮世絵前1481点をデジタル化し、「専修大学図書館「向井信夫文庫」浮世絵データベース」を構築した(2023年5月1日一般公開リリース)。④とくに歌舞伎関係の浮世絵の調査に必要な番付の大規模なコレクションである東海学園図書館の安田コレクションのデジタル化について、図書館担当者、寄贈者をまじえた打合わせを行った。④また、海外の絵本・浮世絵と比較研究に必要な日本国内にある資料について、購入しアートリサーチセンターのポータルデータベースから一般公開、研究利用を可能とした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究課題の根幹の研究手法である海外での資料デジタル化が不可能な期間であり、本来の調査対象にアクセスできない状況が続いている。一方で、将来本研究の重要な参考資料となる国内コレクションのアーカイブが進んだので、やや遅れていると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度末段階で、海外調査が再び解禁した。本研究課題は、2023年に一年延長し、当初予定を上回る成果を上げるべく、活動を推進する。
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