研究課題/領域番号 |
18H00651
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
東 英寿 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (90218686)
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研究分担者 |
副島 一郎 同志社大学, グローバル地域文化学部, 教授 (00288565)
合山 林太郎 慶應義塾大学, 文学部(三田), 准教授 (00551946)
内山 精也 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (20275019)
山本 嘉孝 国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (40783626)
浅見 洋二 大阪大学, 文学研究科, 教授 (70184158)
宮原 哲浩 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (90209932)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 唐宋八大家 |
研究実績の概要 |
本年度は、本科研の中心的活動である「唐宋八大家シンポジウム」の第4回目を、令和元年5月18日に金沢大学で開催した。発表者と所属、及び題目は次の通りである。張蜀恵(国立東華大学)「柳宗元作品裡的南来諸賓」、種村和史(慶應義塾大学)「王安石詩経学の朱熹詩経学に対する影響」、陳祐真(京都大学(非常勤))「恵州期以降の蘇軾に於ける儒仏の交錯」。司会は科研メンバーの内山精也(早稲田大学)が担当した。このシンポジウムにおける発表者の論文と、科研メンバー及び学術的交流のある研究者の論文を収録して、令和2年3月に『唐宋八大家の諸相』(花書院)を刊行した。 『唐宋八大家の諸相』に収録した論文は合計10篇で、特に今年度、研究代表者である東が10月に上海の復旦大学で開催された「第11届宋代文学学会曁宋代文学国際研討会」に出席して研究発表を行い、海外の学者と交流した際に、成果発表を依頼した論文が3篇収録されている。それは、中国の浙江大学教授の葉曄氏、中国社会科学院研究員の胡琦氏と韓国の啓明大学校教授の諸海星氏の論文で、さらに前述の「第四回唐宋八大家シンポジウム」の発表者及び学術上の交流がある研究者の論文、合計10篇の論文を収録した。 また、東は前述した上海の復旦大学で開催された国際学会以外に、8月に北京大学で唐宋八大家に関する講演を行い、11月には台湾の政治大学で歐陽脩の和刻本について講演し、12月には中国の福建師範大学で開催された「2019中国歐陽脩曁宋代散文国際学術研討会」で歐陽脩に関連する招待講演を行った。科研メンバーの浅見は、東と同じく10月の「第11届宋代文学学会曁宋代文学国際研討会」で科研の成果に基づいて招待講演を行った。同じく本科研のメンバー山本は、4月にロンドン大学、8月にはシドニー大学で行われた国際学会で、研究成果を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本科研は、研究課題「唐宋八大家散文の特色とその受容に関する総合的研究」と密接に関連する「唐宋八大家シンポジム」を毎年開催し研究を進展させていくことを中心的活動としており、本年度も予定通り、5月16日に金沢大学で「第4回唐宋八大家シンポジム」を開催し、3名の研究発表を行うことができた。 また、科研2年目の成果として、令和2年3月に『唐宋八大家の諸相』(花書院、全284頁)を刊行することができた。本書には、海外の学者5名、日本の学者5名の合計10名の研究者の論文が収録されている。研究初年度には、唐宋八大家に関連する11編の論文を収録した『唐宋八大家の世界』を刊行しており、毎年研究成果を公表できている点では、予定通りの成果をあげていると言える。
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今後の研究の推進方策 |
今後も、当初の予定通り本科研の活動の中心である「唐宋八大家シンポジム」を毎年開催し研究を推進していく予定である。ただ、本年度は新型コロナウイルスの流行により、当初5月16日の開催予定ですすめていた「第5回唐宋八大家シンポジウム」を11月7日に延期せざるを得なくなった。 また、科研メンバーは、これまで中国やヨーロッパ等の国際学会で研究成果を発表していたが、今年度は同じく新型コロナウイルス流行の関係で、海外に出かけることができずに国際学会での発表が難しい可能性がある。しかし、こうした不透明感があるものの、科研メンバー各人は、それぞれのテーマに従い、着実に研究を進めて行く予定である。
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