研究課題/領域番号 |
18H00685
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
吉冨 朝子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (40272611)
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研究分担者 |
投野 由紀夫 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (10211393)
金子 麻子 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, その他 (10814858)
長沼 君主 東海大学, 国際教育センター, 教授 (20365836)
周 育佳 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (40771944)
根岸 雅史 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (50189362)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 英語スピーキング能力 / CEFR-J / 指導・評価システム |
研究実績の概要 |
① 個別試験のためのスピーキング・テストの開発に関しては、開発したスピーキング・テストについて、(1)テストを受けて入学した大学生の意見を収集し検証を行い、(2) 高校生の感想を基にテスト・モード(コンピュータ対iPad)の違いを比較した。また、(3)受験者の自己報告によって、タスク遂行における準備時間の有効性を調べた。 ② 学習支援におけるスピーキング・タスクの開発に関しては、CEFR-Jに基づく、スピーキング・タスク収集用のwebインタフェースを設計し、自動音声認識(サインウェーブ社提供)を用いて、3分程度の発話を録音してサーバーに保存するシステムを学内用に構築した。これを用いた CEFR-J スピーキング・タスクのプログラム実施を引き続き検討した。また英語学習支援センターにおいて、スピーキング・タスク用の語彙強化プログラムを開発し、CEFR-Jに基づいて再編成されたスピーキング・セッションにおいて開発したタスクとともに試行する準備を行った。 ③ 学習支援における形成的評価の開発に関しては、CEFRのB1・B2レベルのそれぞれの記述肢に準じて、言語機能の使用に焦点をあてた形成的評価のための自己内省シートを開発した。2018年度に試行を行った内省シートを継続的に利用し、改善を行った。また、言語機能の方略的使用を向上させるための明示的なストラテジー・セッションを実施し、スピーキング・セッションにおける方略トレーニングの有効性を検証した。 ④ eポートフォリオシステムの開発に関しては、英語スピーキング能力を含む4技能5領域の言語能力を可視化するためのeポートフォリオ・システムの開発を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナの影響で、スピーキング・セッションにおいて語彙プログラムを導入した効果を検証するためのデータ収集に遅れが生じ、それに準じて分析作業にも遅れが生じている。また、スピーキング・テストについても、3学部対象の実施となる予定であったが、入学試験体制の縮小および外部試験の実施体制の縮小の影響を受け、入試は1学部のみを対象とした実施に留まり、外部試験との比較検証が限定的にしか可能でなかったため、テスト・データ収集および分析作業にも遅れがある。スピーキング・タスク用の語彙強化プログラム開発およびタスクのスピーキング・セッションにおける実施については、おおむね順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
スピーキング・テスト開発のためのデータ収集および外部試験との比較検討については、現研究プロジェクト期間中に十分なデータ収集および分析をすることが難しいため、計画を縮小して行う。語彙プログラム採用の成果を見るためのスピーキング・データの追加収集およびその分析を進め、学習者のアンケート調査を実施する。また、形成的評価の実施及び自己評価とフィードバックの効果検証を行う。
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