研究課題/領域番号 |
18H00695
|
研究機関 | 神田外語大学 |
研究代表者 |
矢頭 典枝 神田外語大学, 外国語学部, 教授 (10512379)
|
研究分担者 |
斎藤 弘子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (10205669)
梅野 毅 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 助手 (10722340)
関屋 康 神田外語大学, 外国語学部, 教授 (20196968)
川口 裕司 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (20204703)
吉冨 朝子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (40272611)
小中原 麻友 神田外語大学, 外国語学部, 准教授 (80580703)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 英語変種 / 社会言語学 / 世界の英語 / ウェブ教材 / 英語教育 / 教育メディア / 英語モジュール / アジア英語 |
研究実績の概要 |
2020年度は、本研究の目的と年度計画に基づき、以下の実績を上げた。 1.2019年度にスタジオ収録した「マレーシア英語会話モジュール」の編集が完了し、2021年3月に公開した。 2.スコットランドのエジンバラ大学のGalloway准教授の指導のもとで完成したスコットランド英語の40会話のスクリプトを使い、2020年12月に東京外国語大学のスタジオにて22会話のみ収録した。コロナ禍で緊急事態宣言が度々発出されたため、招聘予定だったGalloway准教授を招聘できなかったが、神田外語大学と立教大学のスコットランド人教員たちが出演した。しかし、40会話すべての収録は不可能であり、残りの18会話の撮影を2021年度に持ち越した。 3.2020年度は、研究代表者の矢頭がウェールズに出張し、ウェールズ英語の特徴についてスワンジー大学のPenhallurik教授にアドバイスしてもらい、40会話の作成を依頼する予定であったが、コロナ蔓延の影響で実現できなかった。代替策として、神田外語大学の4名のウェールズ人教員たちに40会話の作成を依頼し、初校が出来上がった。 4.2020年9月初めに神田外語大学にてオンラインで開催された「通訳ボランティア育成セミナー」において、矢頭が全国の7外大の学生を対象に、すでに公開している10の英語モジュールを使って各英語変種の特徴について講義した。また、東京でオンラインにて開催された「英語教育公開講座」で、矢頭と研究分担者の小中原と関屋が、高校の教員などの社会人を対象としてすでに公開している英語会話モジュールを使って「世界の英語」と題する講座を行い、本ウェブ教材の英語教育の現場における有効性を検証した。 5.本科研の代表者と分担者たちが、それぞれ学会誌等に論文を発表し、学会や研究会で報告した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍で感染を避けるため、スコットランド英語のスタジオ収録を数度にわたって延期したため、その一部を次年度に繰り越すことになり、2020年度中のスコットランド英語会話モジュールは完成をみなかった。また、代表者のウェールズ出張も実現できず、ウェールズ英語の音韻研究を専門とするウェールズ人研究者も本科研に参加するために来日できなかったことから、日本在住のウェールズ人教員たちに協力を求めた。
|
今後の研究の推進方策 |
2021年は、スコットランド英語モジュールのスタジオ収録を終了させ、その後、一連の編集作業を行い、2021年度中に完成させて公開する予定である。 また、ウェールズ英語モジュールについても、すでに完成しているウェールズ英語の40会話を使ってスタジオ収録し、その後、一連の編集作業を行い、2021年度中に完成させて公開する予定である。 2021年度も、学習者である高校生・大学生だけではなく、英語を教える立場にある高校・大学の教員を対象としたセミナーを開催し、本ウェブ教材を活用して英語の多様性について教え、教員にとっての本ウェブ教材の教育効果を検証する。そのうえで、「共通語としての英語 (English as a lingua franca)」の視点から、多様な言語文化・背景の英語使用者同士が英語変種を超えてコミュニケーションをとる能力を育成する英語教育の手法を確立することを目指す。
|