| 研究課題/領域番号 |
18H00698
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| 研究機関 | 東京大学 |
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研究代表者 |
黒嶋 敏 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (90323659)
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| 研究分担者 |
杉本 史子 (山田史子) 東京大学, 史料編纂所, 教授 (10187669)
麻生 伸一 沖縄県立芸術大学, 音楽学部, 准教授 (30714729)
松尾 晋一 長崎県立大学, 地域創造学部, 教授 (40453237)
渡辺 美季 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (60548642)
片桐 千亜紀 九州大学, 比較社会文化研究院, 共同研究者 (70804730)
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| 研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | 国絵図 / デジタルスキャン / 大型絵図の研究資源化 / 琉球王国 / 海上交通 |
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| 研究実績の概要 |
研究期間の３年次となる2020年度の研究計画としては、奄美大島での現地調査、関係史料の調査・撮影、学術支援職員を雇用してのデータ整理作業などを予定していたが、新型コロナウィルスの感染拡大に伴う研究活動の停滞と行動制限により全て見送らざるをえず、計画を大幅に変更することとなった。
そこで、本研究テーマの基礎史料となる正保琉球国絵図写３舗の研究資源化を進めることとした。東京大学史料編纂所所蔵の国宝「島津家文書」に含まれる大型絵図で、南西諸島を描いた最古の大型絵図とされる貴重な画像史料である。だが最大７ｍを超える法量が災いして展示・閲覧が難しく、詳細な複製資料もないことが研究上の課題となっていた。
今回、関係各位よりご高配を賜り、国絵図を国立歴史民俗博物館に移送してデジタルスキャンを行なうことができた。このスキャンは、「正保琉球国絵図の研究資源化とデジタルアーカイブの構築」（公益財団法人鹿島学術振興財団研究助成、研究代表者黒嶋敏）などと連携して実施したものである。このスキャンにより得られたデジタルデータは、全体を史料編纂所のデータベースから公開するべく準備を進めている。
また、科研メンバーを中心に研究会を開催し、第１回（2020年6月10日、オンライン開催、報告：黒嶋）、第２回（2020年12月21日、於国立歴史民俗博物館、正保琉球国絵図写の原本調査）、を実施した。このほか、これまでの調査・研究で得られた成果は、各自が論文などにまとめて発表をしている。主なものとして、黒嶋敏・安里進「「寛永の琉球国絵図」について」（『首里城研究』22号、2020年６月）のほか、科研メンバー６名が執筆した『画像史料解析センター通信』90号（特集「首里城と琉球王国」、2020年10月）がある。
なお、研究分担者の執行分に繰越が発生したため、研究実績の報告が遅れることとなった。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウィルスの感染拡大に伴う研究活動の停滞と行動制限により研究計画を大きく変更せざるをえなくなったが、本研究の基礎史料として位置づけていた正保琉球国絵図写３舗について、高精細なデジタルデータを得ることができた。これにより、大型絵図の研究資源化という難しい課題を、一つ解消させることができたものと考えている。
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| 今後の研究の推進方策 |
2020年度に実施した正保琉球国絵図写３舗のスキャンにより、高精細なデジタルデータを得ることができた。この画像データ上に、2018～2019年度に進めてきた同絵図の記載文字データなどのテキストを構造化して表示させるデジタルアーカイブを構築し、東京大学史料編纂所のデータベースから公開するべく準備を進めている。
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