研究課題/領域番号 |
18H00709
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
金子 拓 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (10302655)
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研究分担者 |
高橋 典幸 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (10292799)
渡辺 英夫 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (20191786)
柳原 敏昭 東北大学, 文学研究科, 教授 (30230270)
高橋 修 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (40334007)
木下 聡 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 助教 (40778651)
遠藤 ゆり子 淑徳大学, 人文学部, 准教授 (70612787)
佐々木 倫朗 大正大学, 文学部, 教授 (80280907)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 日本中世史 / 史料学 / 地域連携 / 日本近世史 |
研究実績の概要 |
佐竹家の関係史料を収蔵する一般財団法人千秋文庫・秋田県公文書館・秋田市立中央図書館明徳館・秋田市立佐竹史料館・仙北市樺細工伝承館(佐竹北家文書の寄託先)などに赴き、それぞれが収蔵する史料を調査するとともにデジタル撮影をおこない、これらを史料編纂所のデータベースに登録するための作業を進めた。千秋文庫からは、重要な調査対象である『佐竹文書』を史料編纂所として借用し、本科研が史料編纂所史料保存技術室による解体修理に協力することで、佐竹家が伝えてきた中世から近世初頭にかけての文書の料紙データ蓄積などをおこない、将来的な検討に備えた。 また、史料編纂所データベース上での検索の便を向上させるため、雇用した学術支援職員により、千秋文庫所蔵『佐竹文書』などの一点目録作成を進めるとともに、謝金にて、史料編纂所日本古文書ユニオンカタログデータベースにおける『秋田藩家蔵文書』データの更新・追加をおこなった。 また、佐竹家と深い関係を有する越後の上杉家について、『大日本古文書 上杉家文書之一』の本文データ入力をおこない、将来的に史料編纂所の古文書フルテキストデータベースに登録する基礎作業を終えた。 これらの成果をふまえ、研究代表者金子が大坂の陣における佐竹家の動向を、秋田藩の修史事業の過程で成立した戦功書上や、その後に成立した軍記などをもとに明らかにした。また研究分担者及川は、佐竹義宣の鷹狩を分析することにより、本多正純事件との関わりにおいてその政治的な意図を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
交付申請書の研究実施計画に書いた、秋田県公文書館・千秋文庫への調査を複数回おこなっただけでなく、研究協力者の助言により、秋田市立中央図書館明徳館に所蔵されている蓮沼家文書の調査も行うことができ、また、秋田市立佐竹史料館所蔵の佐竹家関係文書の調査も実施できたため。
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今後の研究の推進方策 |
2018年度に引きつづき、秋田県公文書館・千秋文庫への調査を複数回おこなうとともに、デジタル写真を撮影してそれらを史料編纂所データベースに登録する作業を行う。また、既撮影の関係史料に関する目録データの整備も進め、よりデータベースの精度を向上させたい。 さらに『秋田藩家蔵文書』収録文書の原文書の所在をたしかめ、原文書があり、未調査のものについては調査・撮影をおこなう。 地域連携という点では、この研究成果を秋田県の生涯学習センターの講座にて話すことにより、地元の一般市民への成果還元をおこなう予定である。
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