研究課題/領域番号 |
18H00731
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
甚野 尚志 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90162825)
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研究分担者 |
三浦 清美 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (20272750)
小林 繁子 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (20706288)
武田 和久 明治大学, 政治経済学部, 専任講師 (30631626)
大貫 俊夫 首都大学東京, 人文科学研究科, 准教授 (30708095)
石黒 盛久 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (50311030)
黒田 祐我 神奈川大学, 外国語学部, 准教授 (50581823)
櫻井 康人 東北学院大学, 文学部, 教授 (60382652)
皆川 卓 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (90456492)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | キリスト教 / 暴力 / 中世ヨーロッパ / 近世ヨーロッパ |
研究実績の概要 |
2019年度はまず5月に、ヨーロッパ中近世のキリスト教と暴力のテーマに関する研究動向を理解するための研究会を開催し、ドイツにおける中近世の暴力研究の研究動向について、研究協力者が「中近世ドイツ犯罪史研究における暴力:研究動向の紹介」と題して報告を行った。この研究会での討議は、メンバー各自がドイツにおける研究動向を把握し、自身の研究に反映させるためのよい機会となった。 秋には11月に早稲田大学戸山キャンパスで、「中近世ヨーロッパの宗教と暴力」に関する英語による国際シンポジウム(International Symposium: “Religion and Violence in Medieval and Early Modern Europe”)を開催したが、その際には、オーストリアとイタリアから二人の専門研究者を招聘し、宗教と暴力に関するテーマで報告してもらい、また科研メンバーの石黒盛久、甚野尚志がキリスト教と暴力に関するテーマでの報告を行った。このシンポジウムでは、科研メンバーがイタリア、オーストリアでの宗教と暴力に関する研究動向を理解し、日本人の研究視角との相違を認識するよい機会となった。またこのシンポウムでは、今後の日欧間の国際共同研究のあり方についても討議を行い、本科研の共同研究が今後、展開すべき国際的な共同研究の方向性を考えるために大変、意義深いシンポジウムとなった。 また2019年度は2020年3月にはイタリアのフィレンツェで、イタリア人研究者らと宗教と暴力についてのワークショップの開催を予定していたが、新型コロナウィルスの問題でこの企画自体は中止となった。ただし、その際に予定されていた報告者の発表内容は、その後、イタリアにおいて論文集として刊行されたので、この企画は科研の共同研究にとり国際的な研究成果の一つとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019年度は早稲田大学で国際シンポジウムを開催でき、今後の「中近世ヨーロッパにおける宗教と暴力の問題について、新しい視点から研究を進めるための大きな手掛かりを得ることができた点で成果があった。またメンバー各自がそれぞれ研究を進展させることができた。ただ、2020年3月に科研メンバーの数名がイタリアに渡航し、11月に招聘したペレグリーニ教授らとワークショップを開催予定だったが、新型コロナウィルスのために渡航できず開催できなかった。この企画が実現できなかったことは残念ではあったが、2019年度は研究はおおむね順調に進展したといえる。
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今後の研究の推進方策 |
2020年3月に企画していたイタリアでのワークショップが新型コロナウィルスのために中止となり、その後もコロナが終息せず、海外渡航ができない状況が続いているため、今後の共同研究はZoomを使った科研メンバー間での研究会開催を中心とすることにした。
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