北海道最北端に位置する宗谷岬周辺の宗谷丘陵上で、縄文時代遺跡群の分布範囲確認調査を行った。その結果にもとづき、10月に稚内市豊岩11遺跡及び同市宗谷1遺跡における発掘調査を実施した。調査終了後、東京大学考古学研究室にて出土資料の整理・分析を行い、報告書を作成した。一方で、海外共同研究者が北海道宗谷丘陵から連なる地形にあるサハリン南部ドーリンスク地区で遺跡探査を行い、更新世後期~完新世初頭のものと目される石器群が出土する遺跡を発見し、オンラインにより両地域における調査成果を共有した。 本年度は本研究最終年度となるため、本研究参加者全員と協力し、過去4年間に実施してきた調査・分析結果に補足調査を加えてからまとめを行い、研究全体を総括する研究成果最終報告書を刊行して研究を完了した。
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