研究課題/領域番号 |
18H00748
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 北海道博物館 |
研究代表者 |
右代 啓視 北海道博物館, 研究部, 学芸員 (30213416)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 北方文化 / 先史文化 / 江戸・明治・大正 / アイヌ文化 / オホーツク文化 / 擦文文化 / 続縄文文化 / 縄文文化 |
研究成果の概要 |
次のとおり総括した。①北方四島の現地調査は、択捉島16カ所、国後島94カ所、色丹島22カ所、歯舞群島の勇留島1カ所、総計133カ所の遺跡データを総括。②国内機関に保管されている千島・北方四島の考古資料のデータ化を実施。③千島・北方四島の物質文化的な連鎖は旧石器文化からはじまり、北千島ではカムチャツカの人々と文化的に融合し、続縄文文化からの狩猟採集社会の持続可能な自然環境と資源が存在していた。④旧石器文化~アイヌ文化までの長期、北海道の先史文化が主体的に存続していたことを明らかにした。⑤千島・北方四島の民族的な文化接触、あるいは中央社会との物流交易は、8世紀以降から強まることを明らかにした。
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自由記述の分野 |
考古学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、人類活動史の空白域である北方四島と千島列島の考古学的な歴史・文化構造を解明し、学際的かつ実証的な総合的研究として意義深い成果をあげた。北方四島の現地調査では在住するロシア人研究者と連携し、歴史・文化の共有を友好的に理解し社会的な意義を高めた。また、自然生態系や地質地震系の研究者とは研究成果の共有をはかり、学際的な貢献を果たした。 特に、国が示す北方四島の歴史を先史時代の旧石器文化からはじまることを明らかにし社会貢献につながり、北方四島の歴史・文化を次世代に継承する重要性を元島民と共にシンポジウムや講演などで公開し、正しい歴史認識がもたれたことは北方領土問題解決に貢献する一助となった。
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