研究課題/領域番号 |
18H00767
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
丸山 浩明 立教大学, 文学部, 教授 (50219573)
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研究分担者 |
北村 暁夫 日本女子大学, 文学部, 教授 (00186264)
山本 充 専修大学, 文学部, 教授 (60230588)
ドナシメント アントニー 東海大学, 語学教育センター, 特任講師 (30734991)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | トランスナショナリズム / 移民 / ブラジル / パラナ州 / 非同化適応戦略 |
研究実績の概要 |
調査3年目となる本年度は、ドイツ系とオランダ系移民に関しては、これまでパラナ州カストロ市で実施した2年間の調査結果を踏まえて、残された課題について最後の現地調査を行い、実質的な調査の終了を目指した。また、イタリア系移民に関しては、残りの3年間で研究成果をまとめるべく、今年度よりカストロ市でイタリア系のライフヒストリーとコミュニティの発展について現地調査を開始する予定だった。さらに日系移民に関しては、これまでカストロ市で聞き取り調査を行ってきたとあるコチア青年移民の出身地である徳島県を訪問して、移民送出側の現地調査を実施する計画を立てた。 しかし、コロナ感染症が蔓延して海外渡航が完全に困難となり、カストロ市での現地調査が全くできなくなってしまったため、ドイツ系・オランダ系・イタリア系移民に関しては、本年度の所期の調査と研究が実施できなかった。そのため、これまで2年間の調査結果の整理・分析と、その研究成果の学会発表などに尽力した。 オランダ系移民に関しては、移住時の母国の手厚い支援や、入植後のカストロランダ福音改革派教会を中心とする堅固な紐帯が、移民の婚姻や民俗・文化の継承、産業組合活動に強い影響を与えていることが分かった。日系移民に関しては、コチア青年の親族関係や移民した時の様子などが、徳島県での聞き取り調査から明らかになった。 ちなみに、本年度の予算については、その後繰り越し申請を二度行い、令和4年度(科研の最終年度)にその費用を利用して、ドイツ系移民の出身地における移民送出側の現地調査を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ感染症の蔓延により、予定していた現地でのフィールドワークができなくなったため。
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今後の研究の推進方策 |
科研費の繰り越し申請を行い、ブラジルへの渡航が可能になり次第、現地調査を実施して遅れを取り戻すとともに、それまでの間、過去2年間の調査内容の整理・分析や、その研究成果の学会発表と論文執筆を進める。
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