研究課題/領域番号 |
18H00776
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
杉山 祐子 弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (30196779)
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研究分担者 |
山本 志乃 神奈川大学, 国際日本学部, 教授 (40881553)
阪本 公美子 宇都宮大学, 国際学部, 教授 (60333134)
鶴田 格 近畿大学, 農学部, 教授 (60340767)
坂井 真紀子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (70624112)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 在来の技術革新史 / アフリカ農村 / 小規模な現金獲得活動 / 生業システム / 社会的再編 / ジェンダー |
研究成果の概要 |
植民地以降の諸政策はアフリカ農村に現金経済を浸透させた。本研究は在来の技術革新史という視座から生業システムの変化に注目し、生計における現金獲得活動とそれに伴う社会的再編の歴史を検討した。その結果、新しい技術の受容過程では資源を占有するよりも共同で利用するしくみへの接続が模索され、相互扶助に基づいた村の論理に沿った社会的再編を通してが技術そのものの在地化がおこなわれてきたこと、現金獲得活動への参画を契機に村の内外に新たに作り出された社会的ネットワークが多様な情報流通と相互扶助のチャンネルともなり、現金経済の強い影響下にあって長期的な生計の安定を指向する実践が蓄積されてきたことが明らかになった。
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自由記述の分野 |
生態人類学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、地方農村におけるローカルなイノベーションに目を向ける重要性が指摘されている。だがそれが当該地域の人びとの生計にとってどのような意味をもつのか、また新しく導入される技術を人びとがどのような方向づけをもって改変しみずからの生活の論理に組み込んでいくのかを把握する方法の検討は道半ばである。本研究は在来の技術革新史という視座から生計における現金獲得活動とそれに伴う社会的再編を検討することを通して、ローカルなイノベーションを人びとの主体的な営みの蓄積として理解し、その営みにおいて人びとが現金経済と接合しつつも, 自律性をもった新たな「共」の論理を生みだす姿に迫るてがかりを見出した点に意義がある。
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