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2022 年度 実績報告書

大規模自然災害からの生活再建─被災者の移住と社会的紐帯に関する文化人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18H00777
研究機関東北大学

研究代表者

李 仁子  東北大学, 教育学研究科, 准教授 (80322981)

研究分担者 金谷 美和  国際ファッション専門職大学, 国際ファッション学部, 教授 (90423037)
二階堂 裕子  ノートルダム清心女子大学, 文学部, 教授 (30382005)
佐藤 悦子  東北大学, 教育学研究科, 博士研究員 (70749415)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード東日本大震災 / 津波 / 移住 / 生活再建 / 社会的紐帯
研究実績の概要

最終年度となる本年度は、データの欠落を補うための追加調査を行うとともに、データの整理分析を通して被災者の社会的紐帯の変容・再編過程を解明することに注力した。
被災者への聞き取り調査は、被災経験の内容によっては時系列に沿って話を聞けないケースもあったりして、なかなか一様には進められないものである。そのため、人によっては何度も調査を重ねなければならないのだが、コロナ禍の影響もあって、データの取りこぼしを埋めることは骨の折れる作業であった。また、時間の経過とともに被災者の記憶が薄れることも増え、時には話中の人物が入り混じる場合もあって、確認作業が必要になることも少なくなかった。
そこで、今年度は親しい関係の被災者たちに集まってもらって、グループヒアリングを試みた。この同時多声的な聞き取りによって、互いの記憶が喚起され、様々な話が掘り起こされ、人物の混同や時系列の混乱なども即時に検証され、データの補完・補正を進める上でたいへん有効であった。しかし、集めるメンバーの人選を誤るとグループヒアリングはその有効性を失うということも経験した。親しい知り合いとみなされていた人たちの間に実は人間関係の断層や軋轢が潜んでいたケースなのだが、互いにけん制が働いて話が一向にはずまないのである。「お茶っこ」と地元では呼ばれる茶話会を仮設住宅に支援に訪れたボランティアが開催したもののほとんど盛り上がらなかったという事例に酷似している。
被災者の社会的紐帯に関する分析作業は、研究開始当初は計量的なアプローチも援用する計画であったが、実際の分析プロセスを共同で進める中で、かえって混乱を生む結果になりかねないとの意見が相次ぎ、当初予定を変更して、典型的な人物像を民族誌的に記述することで、被災者が経てきた生活再建のフェーズごとに社会的紐帯がどのように変容・生成再編されてきたのかを描き出すことにした。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

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公開日: 2024-12-25  

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