研究課題/領域番号 |
18H00810
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
松本 裕子 (小坂田裕子) 中京大学, 法学部, 教授 (90550731)
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研究分担者 |
丸山 淳子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (00444472)
守谷 賢輔 福岡大学, 法学部, 准教授 (40509650)
深山 直子 東京都立大学, 人文科学研究科, 准教授 (90588451)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 先住民族の権利に関する国連宣言 / アイヌ / 琉球 / マオリ / サン |
研究実績の概要 |
2021年度は、3回のオンライン研究会を実施した。2021年7月には廣野洋氏(阿寒アイヌコンサルン理事長)に「阿寒アイヌコンサルン設立の 経緯、活動とその課題」と題する報告を行っていただき、議論を行った。2021年9月13日に石原真衣氏(北海道大学アイヌ・先住民研究センター助教)に「先住民族フェミニズムについて」と題する報告をしていただき、議論を行った。2022年3月10日には、寺内大左氏(筑波大学准教授)に「自由意思による事前の十分な情報に基づく同意(FPIC)を開発現場から考える」と題する報告を行っていただき、議論を行った。 また成果本『考えてみよう 先住民族と法』の編集を進めた。2021年5月より、月1回のペースで研究代表者と研究分担者による編集会議を実施し、原稿のチェックを行った。同書は、先住民族と法の関係を複合的な立場(文化人類学、憲法学、国際法学、政治学など)から、具体的なケースを示しながら考察するものである。各章では、「先住民族の権利に関する国連宣言」との結びつきの検討も行っている。具体的には、各国、各国際機関、各先住民族が同宣言をどのように利用し、あるいは利用していないのか、またその背景はどのようなものか、の検討を行う。これまで日本における国連宣言の研究は、起草作業を中心とした研究にとどまってきたので、その実際上の効果を検証した類を見ない書籍となる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
成果本『考えてみよう 先住民族と法』の原稿執筆を各自で行い、8割程度の原稿が集まった。また編集助手を雇用し(鈴木海斗氏(一橋大学博士前期課程)、大島崇彰氏(首都大学東京博士前期課程))、『考えてみよう 先住民族と法』の編集作業を手伝ってもらい、おおむね順調に編集作業を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
成果本『考えてみよう 先住民族と法』を完成させると共に、シンポジウムを開催して本科研の成果を基に参加者(研究者、先住民族の権利に関心のある一般の人)と共に議論を行い、理解を深める予定。
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