研究課題
本研究課題では、2001年の9・11事件以後に、日本が中東・イスラーム世界との間で行った、治安と安全保障に関わる国際協力を主たる対象にして、中東研究と日本政治史・行政学の研究者が協働して調査研究を行った。米国主導の「対テロ戦争」は、日米関係を外交の主軸とし、中東にエネルギー安全保障の多くを依存する日本に、テロや内戦を含む中東の治安・安全保障問題に主体的に向き合うことを強いた。それによって日本と中東の双方の政治・経済・社会に及んだ影響を示す基礎資料を収集する作業を、本研究課題では進めてきた。日本政府および民間の主体が「対テロ戦争」の枠組みの中で中東・イスラーム世界と治安・安全保障に関わる交渉を行なっていく過程と、その結果日本と中東の間に形成された公式・非公式の人的関係とネットワークを本研究課題によって探究してきた。元来の最終年度であった令和2年度(2020年度)に、新型コロナウイルス問題により、中東諸国、欧州、米国のいずれにも渡航が不可能な状態であったため、研究の進行に多大な制約が生じ、最終年度を延長し、令和3年度(2021年度)に最終年度を繰り越した。 東京大学先端研にオンライン会議システムを構築し、イスラエルのテルアビブ大モシェダヤン中東アフリカ研究センターやヘブライ大学、ライヒマン大学とのリモートでの共同研究を発展させ、トルコのTOBB ETUやUAEのIGSDAなどの安全保障・国際関係に強い中東の研究機関と協力し、オンラインによる会合を重ね、表記の課題の解明に尽くした。2021年度の年度末近くの2022年3月にはイスラエルへの渡航を行なって、セキュリティ専門家との議論を行いながら資料収集とオー ラルヒストリー資料を収集した。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2022 2021 2020 その他
すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (16件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 5件、 査読あり 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件、 招待講演 3件) 図書 (3件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (6件)
國分功一郎・清水光明編『地球的思考 グローバル・スタディーズの課題』(水声社)
巻: 論文集 ページ: 103-147
The Arena
巻: No. 11 ページ: 34-36
白鳥潤一郎・高橋和夫編『現代の国際政治』
巻: 論文集 ページ: 136-149
国際政治
巻: 第205号 ページ: 1-13
10.11375/kokusaiseiji.205_1
中国研究月報
巻: 76巻2号 ページ: 2-10
中東協力センターニュース
巻: 第46巻4号(2021年7月) ページ: 1-8
川島真・池内恵編『新興国から見るアフターコロナの時代 米中対立の間に広がる世界』(東京大学出版会)
巻: 論文集 ページ: 143-155
Sachiko Yoshimura (eds.) United Nations Financial Sanctions, Routledge
巻: 論文集 ページ: 150-165
CISTECジャーナル』No.193
巻: No. 193 ページ: 171-177
外交
巻: No. 68 ページ: 14-21
武田康裕編『朝鮮半島有事における課題と方策』(東信堂)
巻: 論文集 ページ: 199-225
重松誠之・野中郁次郎・鈴木寛編『ワイズガバメント』(中央経済社)
巻: 論文集 ページ: 87~102頁
巻: 第45巻第11号(2021年2月) ページ: 18-25
巻: Vol. 60 ページ: 24-31
巻: 第45巻第4号(2020年7月) ページ: 17-24
年報 アジアの安全保障2020-2021
巻: 2020-2021 ページ: 36-45
https://roles.rcast.u-tokyo.ac.jp/roles