研究課題/領域番号 |
18H00829
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
大矢根 聡 同志社大学, 法学部, 教授 (40213889)
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研究分担者 |
山田 高敬 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (00247602)
宮城 大蔵 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (50350294)
和田 洋典 青山学院大学, 国際政治経済学部, 准教授 (70554864)
鈴木 一敏 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (90550963)
井上 正也 成蹊大学, 法学部, 教授 (70550945)
塚田 鉄也 桃山学院大学, 法学部, 准教授 (00551483)
赤星 聖 関西学院大学, 法学部, 准教授 (20795380)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 戦後日本外交 / 経済外交 / 国際レジーム / 政策思想 |
研究実績の概要 |
本研究では、日本の経済外交について全体的特性を把握し、これを分析するための適切な理論的枠組みを模索する。そのために、1990年代以降の国際経済レジームの断片化現象を視野に入れ、日本の経済外交の実態を資料・史料やインタビュー調査を踏まえて把握するとともに、それを構成する政策メニューや政策手段、さらには思想・概念を明確化する。また、こうして得られた知見に基づいて、従来の理論的分析モデルを見直し、それに修正を加えて、新たな分析を可能にするように試みる。 以上の目的に基づいて、研究代表・分担者が6月中にメールで連絡をとりあい、本年度の研究上の課題と予定を確認し、下記のような研究会を開催するとともに、研究分担者が各自で、あるいは協力して文献の収集やインタビュー、それらの検討の作業を進めた。また、こうした研究の成果の一部を論文や著書の一部、学会等における報告で公表した。 研究会には外部講師を招き、7月20日には「日本経済外交の概観―国際経済秩序変容との相関」(中西寛)を開催して、国際関係史の歴史的位相の中に日本経済外交をいかに位置づけるかを議論した。また、実務家を招いて、インタビューを兼ねた研究会を重ねた。6月9日「日本の通商政策の変遷と東アジア包括的経済連携協定交渉」(服部崇)、2020年1月20日「気候変動とエネルギー転換―IEAの役割―」(服部崇)である。3月13日には「日本の民間経済外交の役割と課題―現場的視点からの論点整理―」を開催する予定であったが、COVID-19 のために中止を余儀なくされ、配布資料に基づいてメンバーが検討を行うにとどまった。それに続くシンポジウムは、同じ理由で企画段階で中断した(そのため、研究費に未使用の残金が生じている)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画に基づいて、研究会を開催し、外部講師や実務家から知見の提供を受けながら、研究分担者が資料・史料や関連文献の収集と検討にあたり、また政治家、官僚、産業関係者に対するインタビューを進めた。ただし、上記の「研究実績の概要」に記した通り、COVID-19のために研究会やシンポジウムは中止を余儀なくされ、また資料収集とインタビューも2020年2月後半以降は中断した。 このため、今年度に進める予定であった経済外交の実態把握、また国際経済レジームの断片化の実態的・理論的検討などの作業に遅れが生じたが、翌年に取り戻すことが可能だと思われる。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19による研究上の障害を考慮に入れつつ、文献の収集やインタビュー調査を進めるとともに、特に遅滞の生じている調査・検討作業に力を注ぐ。研究会はオンラインで実施し、実務家による経済外交の実態に関する報告と討論、また研究分担者による研究状況の報告とそれに関する議論を進める。その上で、新たな理論的分析枠組みについても、本格的な検討を進める。以上の研究成果は、研究分担者が各自で論文や学会報告などを通じて公表するとともに、それをブラッシュ・アップして著書にまとめられるように検討する。
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