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2023 年度 研究成果報告書

不確実性下の医療:情報と合理的意思決定の分析

研究課題

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研究課題/領域番号 18H00845
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分07040:経済政策関連
研究機関一橋大学

研究代表者

井伊 雅子  一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (50272787)

研究分担者 葛西 龍樹  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (80248228)
原 千秋  京都大学, 経済研究所, 教授 (90314468)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード医療情報 / プライマリ・ケア / ヘルス・リテラシー / プライマリ・ヘルス・ケア / PCR検査 / 曖昧さ回避的傾向 / 意思決定理論 / COVID-19
研究成果の概要

臨床現場での患者と医療者の行動を不確実性下の意思決定問題として定式化した。がんの罹患率のように過去の研究から確率がある程度知られている時の不確実性だけでなく、エビデンスの蓄積も少なく、確率計算がそもそも不可能であるCOVID-19のPCR検査の評価に関しても検討した。
こうした問題は確率論やベイズ統計の枠組で定式化されるが、COVID-19の場合には、議論の出発点となる確率が不明であるため、近年発展した、曖昧さ(ambiguity)を加味した意志決定の理論を援用することで、検査結果に基づいた施術・施策の選択問題を解き、政策提言に結びつけることを試みた。

自由記述の分野

医療経済学

研究成果の学術的意義や社会的意義

既存研究では曖昧さ回避的な意思決定者が検査結果などに基づいて確率評価をアップデートする方法が複数提唱されているが、本研究では、動学的一貫性と帰結主義という2つの条件を満足するアップデート方法をとり上げ、合理的な意思決定への道筋を提示した。本研究で得た政策の評価方法は、患者や被検者、医療従事者や政策当局が意志決定を行う時の重要な指針になる可能性を示した。
研究結果は、複数の査読付き国際学術雑誌に掲載、または投稿準備中である。財務省財総研フィナンシャル・レビュー「過剰医療と過少医療の実態:財政への影響」として出版して、財政審の資料として活用されるなど政策的にも大きなインパクトのある研究となった。

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公開日: 2025-01-30  

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