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2021 年度 実績報告書

アフリカにおける職業訓練と若年失業:職業スキル評価制度の効果

研究課題

研究課題/領域番号 18H00857
研究機関独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所

研究代表者

福西 隆弘  独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 開発研究センター, 主任調査研究員 (80450526)

研究分担者 町北 朋洋  京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 准教授 (70377042)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード職業訓練 / アフリカ / 労働市場 / スキルマッチ
研究実績の概要

2020年までに収集したデータの分析から、以下のことが明らかになった。
(1) 学んだスキルと業務の内容(タスク)がマッチしているケース(スキル・マッチ)は、マッチの基準を緩くしても66%(より厳しく設定すると42%)でしかなく、マッチしていないケースは多い。(2) スキル・マッチは正の賃金プレミアムをもたらしている。(3) 高いスキルのシグナル(スキルテストの合格)は正の賃金プレミアムをもたらしている。(4) 賃金に対するシグナルの効果は、スキル・ミスマッチの時でも正である。
上記の結果のうち、2は職業訓練がその対象となる産業でより高く評価されていることを、3は高い職業スキルを持つ労働者が評価されていることを示している。さらに、4は職業スキルがスキル・ミスマッチの職種でも評価されていることを意味している。このことから、職業訓練が特定の職種にのみ有効な固有スキルだけでなく、多様な職種で有効な一般スキルの蓄積に有効であり、また企業もそのことを理解していると解釈することができる。
先行研究はスキル・マッチの賃金プレミアムに注目するが、スキルのレベルも含めて評価したものは非常に少なく、職業訓練についての実証研究はみあたらない。本研究ではスキルのマッチとレベルを組み合わせて分析したことにより、職業訓練がスキルがマッチしない職種でも生産性を向上させる効果がある可能性を示している。
また、2021年度の計画に計画していた卒業生の3回目の追跡調査を、2022年12月~2023年2月に実施した。その結果、本研究で追跡している1033名の職業訓練校卒業生のうち、816名を捕捉することができた。調査対象者は、訓練校を卒業してから5-7年を経ているものが多いが、職業訓練校卒業生をこの期間にわたって継続調査した例は、サブサハラ・アフリカ諸国ではほとんどないものと思われる。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Rules of origin and exports in developing economies: The case of garment products2022

    • 著者名/発表者名
      Kiyoyasu Tanaka, Takahiro Fukunishi
    • 雑誌名

      Journal of Asian Economics

      巻: 82 ページ: 1-15

    • DOI

      10.1016/j.asieco.2022.101514

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 外国人雇用状況の届出2022

    • 著者名/発表者名
      町北朋洋
    • 雑誌名

      日本労働研究雑誌

      巻: 741 ページ: 42-25

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 職業スキル政策と若者の雇用2022

    • 著者名/発表者名
      福西隆弘、町北朋洋
    • 学会等名
      日本アフリカ学会
  • [学会発表] Incentives on the Road: Multitask Principal-Agent Problem and Accidents in the Trucking Industry2022

    • 著者名/発表者名
      Tomohiro Machikita
    • 学会等名
      Thai Studies The 14th International Conference (ICTS14)
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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