研究課題/領域番号 |
18H00863
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研究機関 | 日本社会事業大学 |
研究代表者 |
金子 能宏 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2018 – 2019
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キーワード | 自営業 / 雇用者 / 格差 / 日本労働市場 / 中国労働市場 |
研究実績の概要 |
まず、実証研究のため、政府および研究機関が実施した調査の個票データを申請した。具体的に、日本における自営業者・起業者の比較的多くのサンプル数が得られる「中高年者縦断調査」「21世紀成年者縦断調査」「全国消費実態調査」の個票データを申請した。また、国際比較のため、中国家計所得調査、中国都市労働力調査の個票データを申請した。中国関係のミクロデータの一部を入手したものの、「全国消費実態調査」の個票データ等のその他の申請手続きは令和元年度まで続いた。 次に、関連分野の学会・国際コンファレンスに参加し、情報収集および一部の分析結果に関する研究報告を行った。 最後に、日本と中国の労働市場に関しては、既存データに基づいて実証研究を行い、分析結果をまとめた学術論文を公刊した。
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現在までの達成度 (段落) |
まず、自営業就業のメカニズム、自営業就業と所得格差、自営業者と雇用者における社会保障制度の差異、自営就業の経営的特徴に関して、先行研究のサーベイを行うために約100本の論文を入手した。これらの先行論文をベースにし、今後の研究の分析視角や計量分析モデルを検討した。同時に、研究のラフなアイデアなどを国際学会・研究会において披露し、同業者との議論を通じて分析視角の選択に努めた。 次に、計量分析のため、日本と中国のミクロデータを申請した。日本の実証研究に関しては、「中高年者縦断調査」「21世紀成年者縦断調査」「全国消費実態調査」の個票データを関係各省庁に申請した。また、中国社会科学院に訪問し、2010-2016年中国都市労働力調査の個票データ使用を申請し、ミクロデータを習得した。中国については、データセットを構築しており、来年度計画のとおり、計量分析を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
まず、日本研究に関しては、政府統計データの申請を進め、データ入手の後、実証研究を行う予定である。 次に、入手した中国のミクロデータを整理し、分析可能のデータセットを構築したうえで、自営業就業のメカニズムおよび自営業者と雇用者の所得格差に関する実証研究を進める。 また、分析結果の一部をまとめ、学会・国際コンファレンスで報告し、研究成果を発信するとともに、論文修正を行い、学術論文として投稿する。
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