研究課題/領域番号 |
18H00881
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鎗目 雅 東京大学, 大学院公共政策学連携研究部・教育部, 客員准教授 (30343106)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | スマート・シティ / イノベーション・システム / ネットワーク / サステイナビリティ / IoT |
研究実績の概要 |
地球持続可能性に向けて、IoT、AIなどのデータ駆動型イノベーションがスマート・シティの創出に大きな役割を果たすと期待されている。本研究では、科学研究、技術開発、社会実装において多様なデータが大量に生成される中で、大学、産業、公的機関などのステークホルダーが連携し、科学技術の知識の共有を進め、利益相反や知的財産の管理を適切に行いイノベーションを創出するるプロセスを分析した。日本、米国、欧州、中国のイノベーション・システムのメカニズムの理論的なフレームワークを検討し、科学論文、特許、プロジェクトなどのデータベースを構築し実証的な分析を行った。マクロ的な構造の分析に基づいて、大学、産業、公的機関のアクターに対してインタビューを行い、ミクロ・レベルの情報収集・分析を行った。具体的には、データ共有・公開に関して、科学技術・産業分野の種類・特質、標準化・インターオペラビリティ、インセンティブ・モティベーション、オープン・データと知的財産管理、ビジネス・モデル、メインテナンス・マネジメントなどに関して、実際の現場の状況に関する情報を収集・分析した。オープン・イノベーションの観点から、科学技術データの公開、知的財産の管理、個人情報保護、センシティブ情報へのアクセスなどの課題を検討し、オープン・データの研究開発活動に対する影響、ステークホルダー間でのデータ共有・交換のインセンティブなどへの公共政策・制度設計を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
イノベーション・システムに向けた公共政策、制度設計の課題として、知的財産権に関する基盤的整理、データベースの保護、データ・コモンズの可能性、国際的な枠組み作り・標準化(OECD, G20)などの検討を行った。以上の状況に基づいて、本研究課題はおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
これまでのマクロなデータ分析とミクロ・レベルでのインタビューなどで得られた情報を基にして、同一の分析手法を各国・地域のデータに応用することで、社会的・文化的に異なる条件でイノベーション・システムのメカニズムがどう異なるのか、実証的な検証を行う。各国・地域間でのイノベーション・システムの親和性、その相互作用を通じた変化を理解することで、日本の技術が国際的に有効に活用されるための可能性と課題も明らかになる。長期的にデータ駆動型イノベーションがグローバルに進展する中で、日本と海外のイノベーション・システム間の相互依存に基づく互恵的連携に向けた戦略を検討する。
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