研究課題/領域番号 |
18H00929
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研究機関 | 千葉商科大学 |
研究代表者 |
荒川 敏彦 千葉商科大学, 商経学部, 教授 (70534254)
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研究分担者 |
宇都宮 京子 東洋大学, 人間科学総合研究所, 客員研究員 (90266990)
北條 英勝 武蔵野大学, 人間科学部, 教授 (20308042)
高橋 典史 東洋大学, 社会学部, 教授 (50633517)
下村 育世 一橋大学, 大学院社会学研究科, 特任講師(ジュニアフェロー) (00723173)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 呪術 / 仏壇・神棚 / スピリチュアリティ / 占い / 生活満足度 / 個人化 / ジェンダー / コミュニティ |
研究実績の概要 |
本研究は、2020年1月に東京都23区民20歳~79歳までの男女5,100人を対象に実施した生活意識調査を基に、日常の中で半ば習俗と化した「呪術的なもの」が、社会のいかなる秩序化と結合し、人間関係や地域社会についてのいかなる意識と関係しているのかを考察するものである。最終年度である2022年度は、我々の研究会が2006年に実施した同様の意識調査の結果と比較しながら分析し、その成果を研究成果報告書『現代日本社会における呪術的意識と行為をめぐる秩序化のダイナミズムの解明――2つの「東京都23 区民生活意識調査」の比較』にとりまとめた。 今回の調査結果の大きな特徴は、2006年1月調査と2020年1月調査とが多くの項目で近似した値をとったことである。当初は、東日本大震災と福島の原発事故をはじめとする社会状況の大きな変化を反映して14年後の2020年調査で社会意識に変化が見られるのではないかとの予測があったが、表面的にはそれは裏切られた。しかしその変化のなさは、日常の生活意識が思いのほか強度をもったものであることの証左でもあり、それを確認できた意味は大きい。また、詳細に検討する中で、変化が生じた局面を捉えることもできた。 詳細は研究成果報告書に委ねるが、家に仏壇を保有することよりも神棚を保有することの方がより呪術親和的であるという分析や、占いが女性に親和的であることなど2006年と2020年とで変わらない傾向がいくつも指摘された。他方、祈願することの効果意識についてジェンダーと年代を複合的に検討すると女性では年代を超えて均質化してくる傾向が見られたし、若干だが全体的に呪術に親和的な傾向が増えてきていることなど、変化の予兆も析出された。また、政治意識や地域コミュニティとの関わりなど、今回あらたに追加された調査項目からも、呪術意識が社会秩序の形成と関連する局面が明らかとなった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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