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2022 年度 研究成果報告書

現代日本社会における呪術的意識と行為をめぐる秩序化のダイナミズムの解明

研究課題

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研究課題/領域番号 18H00929
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分08010:社会学関連
研究機関千葉商科大学

研究代表者

荒川 敏彦  千葉商科大学, 商経学部, 教授 (70534254)

研究分担者 宇都宮 京子  東洋大学, 人間科学総合研究所, 客員研究員 (90266990)
北條 英勝  武蔵野大学, 人間科学部, 教授 (20308042)
高橋 典史  東洋大学, 社会学部, 教授 (50633517)
下村 育世  一橋大学, 大学院社会学研究科, 特任講師(ジュニアフェロー) (00723173)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード呪術意識 / ジェンダー / 伝統 / 習俗 / コミュニティ / 占い / 神棚 / お守り
研究成果の概要

ともに東京都23区民を対象とした2006年の調査と2020年の調査から以下を指摘できる。1.男性より女性、高齢者より若者の方が呪術に親和的である。2.神棚の保有が仏壇の保有より親呪術的な傾向は変わらない。3.墓参りは現世利益的な祈願の場として伝統化している。4.呪術の効果意識は呪術効果と心理効果に二分される。5.占いが若者と女性に親和的な傾向は変わらない。6.お守りは効果意識よりバチ意識の方が強い。14年間でお守り廃棄への抵抗感は薄れた。7.呪術的な伝統的習俗への意識が強いほど地域活動への参加率が高く、グローバル化が進展する日本の地域コミュニティの担い手は伝統的・保守的な住民といえる。

自由記述の分野

宗教社会学

研究成果の学術的意義や社会的意義

呪術的な事柄は、世界と個人との関わりの中にある。神棚の保有や仏壇の保有は単なる保有ではなく、その違いには世界に対する構えがあり、人びとは神棚や仏壇の保有と結びついた呪術的諸要素との関係性を生きているのだ。それはジェンダーの構造を維持したり変容させたりする下地をなしている。また呪術意識と政治意識との関連の根底に、現代日本社会の地域コミュニティを担っているのは、呪術親和的な保守的中高年層であるという事態がある。呪術的要素の積極的肯定の多さとそれを全否定する人の少なさから、諸個人が呪術的なものと結びつきながら、本人の意図しない社会的領域でその意識と行動が方向づけられている様相が見えてくる。

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公開日: 2024-01-30  

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