研究課題/領域番号 |
18H00951
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研究機関 | 目白大学 |
研究代表者 |
須加 美明 目白大学, 人間学部, 教授 (40271457)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 訪問介護 / 訪問看護 / 連携するための行動 / 連携での困難 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、訪問介護における医療との連携を利用者が評価する尺度の開発であるが、今年度は、研究の第一段階として訪問介護が訪問看護とどのような課題で連携できている、またはできていないかを明らかにすることを目標にした。このため、東京都A市内の訪問看護ステーションに聞き取り調査を行い、把握した連携したケアの内容などについて東京都23区内の全訪問看護ステーションを対象に調査票調査を行い、有効回答322件(回収率15%)を分析した。訪問看護師による訪問介護と連携するための行動37項目と連携での困難を表す18項目を分析した結果、訪問看護師の訪問介護との連携行動尺度(16項目6因子)と連携での困難尺度(10項目4因子)を作成することができた。 それぞれの尺度の項目合計点を従属変数として関連要因を分析したところ、連携行動、連携での困難に影響する変数は全く異なったこと、また連携行動と連携での困難とは互いに無相関であることが分かった。 また喀痰吸引などをはじめ、重要ではあるが利用者が多くない可能性があるケアを21項目作成し、その連携したケアの頻度を調べ、利用者が連携を評価する項目を作成するための基礎的なデータを得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
訪問看護ステーションへの聞き取り調査と調査票調査によって、訪問看護師による訪問介護員との連携した行動の内容が具体的に把握できたこと、連携するうえでの困難も明らかになったことによって、当初計画の想定よりも順調といえる。訪問介護での医療との連携レベルが利用者に与える影響については、訪問看護ステーションへの聞き取り調査によってある程度は把握できたためである。
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今後の研究の推進方策 |
先行研究と今年度の調査をもとに、利用者が訪問介護での医療との連携を評価する尺度となる項目の案を作成する。また訪問介護員及びサービス提供責任者が訪問介護における訪問看護との連携した行動をどの程度行っているか、また連携での困難をどのような状況で感じているかを調査する。
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