研究課題/領域番号 |
18H00955
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研究機関 | 星城大学 |
研究代表者 |
竹田 徳則 星城大学, リハビリテーション学部, 教授 (60363769)
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研究分担者 |
平井 寛 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (20387749)
加藤 清人 平成医療短期大学, リハビリテーション学科, 教授 (90741794)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 認知症予防 / 社会参加 / 通いの場 / 心理社会的要因 |
研究実績の概要 |
日本老年学的評価研究(JAGES)プロジェクトの2013年と2016年調査パネルデータを用い,2016年調査の「通いの場」に関する回答データで,分析対象6,872名(男性3,117名,女性3,755名,2013年時平均年齢73.0±5.6歳)の新たな8つ(趣味,スポーツ,ボランティア,老人クラブ,町内会,学習,健康づくり,特技を伝えるの各活動)の社会参加の開始について,2時点での「通いの場」参加有無と期間より,参加継続群(753名),参加を止めた群(289名),参加を始めた群(469名),非参加継続群(5,361名)の4群に分類して検討した.その結果,2013年時8活動が各「なし」の分析対象者数に違いはあるが,2016年時での変化として,例えば趣味「なし」が「あり」への割合は,参加継続群35.2%,参加を止めた群15.8%,参加を始めた群35.3%,非参加継続群14.2%,スポーツでは同様順に22.7%,13.0%,21.8%,7.6%,ボランティアが20.7%,6.3%,16.5%,5.6%,健康づくりは15.2%,5.2%,17.9%,3.3%など全活動で参加継続群や参加を始めた群において活動「あり」への移行割合が有意に高く(p<0.001),「通いの場」への参加とその継続の推奨によって,認知症予防によいとされる社会参加がさらに促進される可能性が確認された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2018年度計画における,2019年度実施予定の大規模調査に関する調査票の設計は終えた.日本老年学的評価研究(JAGES)プロジェクトの 2013年と2016年実施調査のパネルデータ構築後に通いの場(サロン)に関連する分析では,認知症発症に関連のある心理社会的要因のうち社会的ネットワークと組織や社会参加に関する探索的分析を行い学会での報告を行った.一方,地域毎の違いを考慮して自治体を都市型・中間型・農村型での類型別での横断および縦断分析については,十分な結果の提示には至らなかった.
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今後の研究の推進方策 |
2019年度は,以下の2点について分担研究者らとで取り組む.①2018年度に構築した2013年と2016年のパネルデータを用いた精緻な分析(健康行動指標:歩行時間,心理社会指標:うつ,主観的健康観,サポートと社会的ネットワーク,各種社会・組織参加,ソーシャルキャ ピタル,高次生活機能:老研式活動能力指標,地域類型:都市型,中間型,農村型)を行う.②2019年度調査として本研究助成では,通いの場(サロン)に関する内容について,愛知県知多圏域5市町在住高齢者を対象予定として実施し,調査データ入力後にデータクリーニング,2013年-2016年-2019年の3時点分析パネルデー タの構築に着手する.
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