多世代型の居場所及びプログラムづくりに関する研修プログラムを制作した。研修内容としては、「多世代型の取組の背景や意義」、「企画」、「運用」、「評価」の4コースから構成され、多世代や世代間交流に関して、研究と実践の分野それぞれの知見から多角的に学習できるものとした。実践的な要素としては、実践者のインタビュー動画、海外の事例などの紹介動画も含めることによって、研修後の実践につながるように工夫した。研修は、実地版とオンライン版にて製作及び実施し、アンケートによる評価を行った。実地版研修については、地方自治体及び民間団体にて実施した。また、都内自治体介護予防担当者向け研修の多世代型の居場所づくりに関する研修にて、本研究事業で制作した研修コンテンツを一部活用し、本研究の目的でもあった自治体の幅広い職種が受講する研修においても、肯定的な評価を得られた。オンライン版の研修コンテンツは、世代間交流を推進する非営利活動法人のウェブサイト上に設置し、研究事業終了後も継続的に維持されるようにした。 また、多世代型の居場所づくりに関するマニュアル作成を実施した。このマニュアルは特に介護予防・フレイル予防の分野にてニーズが高まっている多世代型の居場所づくりを担う専門職や行政職員に役立つ内容とした。本研究事業で得られた知見は、各種学会での発表をとおして多世代型の居場所やプログラムに関する理解が広まったと考えられる。
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