研究課題/領域番号 |
18H00977
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
津田 英二 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (30314454)
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研究分担者 |
稲原 美苗 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (00645997)
松岡 広路 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (10283847)
岡崎 香奈 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (20737332)
大田 美佐子 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (40362751)
清野 未恵子 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (40570966)
赤木 和重 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (70402675)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 障害者の文化芸術活動 / アクションリサーチ / のびやかスペースあーち |
研究実績の概要 |
共同研究者による研究会を開催し、研究方針や計画を共有するとともに、国内外の障害者の文化芸術活動の実践拠点を複数個所定め、その実践分析を行うことで、定点観測を開始した。 主要な拠点は、実践的研究フィールド(神戸大学サテライト施設「のびやかスペースあーち」)であり、障害者の日常的な文化芸術活動の支援を対象としたアクションリサーチを継続実施した。毎週の活動の中にアートや音楽の活動を組み込むとともに、特に新喜劇の要素を入れた表現活動をプログラム化し、その効果検証を行った。 その他、米国ミネソタ州のTAP、Interact Center for Visual and Performing Arts、韓国の劇団ラハプ、日本のNPO法人ポラリス、社会福祉法人太陽会、NPO法人あんだんて、社会福祉法人たんぽぽ、NPO法人いちぶんネットなどである。それぞれの活動を参与観察し、活動の実態や外部からの支援状況、理念、課題や展望等の聞き取りを行った。これらの情報を、支援のあり方が将来の実践のあり方にどのような影響を与えるのか、ということを検証するための基礎データとして蓄積した。また、韓国の劇団ラハプについては神戸に招聘し、障害者文化芸術活動の国際化をテーマとした協議を行うなどした。 また、これらのフィールドワークとリンクする形で、主に国内の障害者の文化芸術活動実践のリスト化に着手した。 情報交流や成果報告として、日本福祉教育・ボランティア学習学会研究大会、日本社会教育学会の関西集会、六月集会、研究大会に参加し、研究報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
台風の影響で日本社会教育学会での活動が計画通りに進まなかったが、その他は国内・国外のフィールドワークを順調に行うことができた。また、のびやかスペースあーちにおけるアクションリサーチも新たな試みを行いその効果を確認するなど、一定の成果を得ることができた。国内の障害者の文化芸術活動のリスト化は必要に迫られて着手したが、多様な実践の広がりを確認することができ有意義であった。
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今後の研究の推進方策 |
定点観測のフィールドとの接点を保ちながら、フィールドワークによって得られた知見を活用して、障害者の文化芸術活動の実践理論の構築をめざした協議に着手する。新たにテーマ化した実践の国際化の動向と効果についても、追跡し評価を試みたい。 のびやかスペースあーちにおけるアクションリサーチとして、エンパワメント評価に関わるの新たな展開に着手する。
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