ゼロ年代以後の教育歴とライフコースの変化に関するパネル調査研究

2020 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 18H00985
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 小区分09020:教育社会学関連
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 岩井 八郎 京都大学, 教育学研究科, 教授 (80184852)
• 研究分担者: 吉野 智美 大阪商業大学, JGSS研究センター, 研究員・ポストドクター (00806599) ; 宍戸 邦章 大阪商業大学, 公共学部, 教授 (10460784) ; 都村 聞人 神戸学院大学, 現代社会学部, 准教授 (10521586) ; 孟 哲男 大阪商業大学, JGSS研究センター, 研究員 (60761690) ; 伊達 平和 滋賀大学, データサイエンス学部, 准教授 (70772812) ; 岩井 紀子 大阪商業大学, 総合経営学部, 教授 (90223362) ; 金 政芸 大阪商業大学, JGSS研究センター, 研究員・ポストドクター (20840333) ; 竹本 圭佑 大阪商業大学, JGSS研究センター, 研究員 (60824901)
• 研究期間 (年度): 2018-04-01 – 2021-03-31
• キーワード: ライフコース / 階級・階層。社会移動 / 世代 / パネル調査 / 教育機会 / JGSS

研究成果の概要

本研究は、2009年に実施したJGSSライフコース調査の調査対象者（2009年時点で28歳から42歳）に対して、2013年に続き、2019年にパネル調査を行い、13年から19年の6年間における男女の職業経歴や家族歴、社会意識の持続と変化を調査した（有効回答数は、549）。2019年に実査を完了し、2020年度は、データのコーディング、クリーニングを行い、コードブックと基礎的集計表を刊行した。具体的なデータ分析も開始し、その分析結果によれば、男性の職業経歴は安定化を特徴としているが、女性については流動性が高まっている。とくに1976-80年出生の女性において、無職から就業への移行が進行している。

自由記述の分野

教育社会学

研究成果の学術的意義や社会的意義

2009年から2019年までの10年間は、日本社会にとって激動の時期であった。JGSS-2019LCSwave3の調査対象者は、成人としての重要な年齢を過ごし、調査時点で38歳から52歳になっている。ゼロ年代以降の10年間に生じた個人の経歴と意識の変化が分析可能な調査データを得られた意義は大きい。本研究は、2010年代の日本社会の状況のもとで、同じ調査対象者の職業経歴や家族歴、社会意識がどのように変化したのかを調査し、近年の経歴と意識の持続と変化に関する具体的な知見を提供することを目指している点できわめて意義深い研究である。