研究課題/領域番号 |
18H01001
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
古川 恵美 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (20636732)
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研究分担者 |
柘植 雅義 筑波大学, 人間系, 教授 (20271497)
石崎 優子 関西医科大学, 医学部, 准教授 (20411556)
能智 正博 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (30292717)
福地 成 東北医科薬科大学, 医学部, 講師 (50641958)
信迫 悟志 畿央大学, 健康科学部, 准教授 (50749794)
鯵坂 誠之 大阪府立大学工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60634491)
岩坂 英巳 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (70244712)
池田 友美 摂南大学, 看護学部, 教授 (70434959)
中村 恵 畿央大学, 教育学部, 准教授 (90516452)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ペアレント・トレーニング / 特別養子縁組 / 発達障害 / 養親 / 里親 / ソーシャルワーカー / 養子 / 里子 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、里親・養親のうち発達障害のある(もしくはその可能性のある)子どもを育てている家族を対象としたペアレント・トレーニングのプログラムの開発とプログラムを実践できるファシリテーターの養成である。2020年度は、これまでの研究から得た知見を開発中のペアレント・トレーニングに取り入れた。またそのプログラムを里親・養親の支援者がファシリテーターとなり実践するためのてびきに活用するための検討を中心に研究をすすめてきた。具体的には以下の通りである。 1)2019年度に実施したフィンランド視察の分析:日本でも子育て世代包括支援センターのモデルと目されているネウボラ、医療保険や育児手当などの社会保険に関することを一括するKela(社会保険庁)、里親・養親用のPRAIDE研修プログラム、養子縁組家族サポートのSave the Children、幼児期の教育機関パイヴァコティ、国立特別支援学校Valteriからの知見は、「フィンランドの子どもの医療・福祉・教育から学ぶ」して8回わたり誌上で報告した。また大学の研修会等でも報告した(兵庫県立大学看護学部国際交流推進委員会、関西医科大学と名張市子ども発達支援センター共同研修等) 2)養親への研修及び個別のインタビュー調査:研究協力団体である公益社団法人家庭養護促進協会大阪事務所から「里親・養親から『子どもの不器用さ』についての相談が含まれる」という情報をいただき、ペアレント・トレーニングにその視点を加えるため、養親を対象として研修を実施(担当:信迫)、さらに養親へのインタビューを実施。 3)ペアレント・トレーニング:新型コロナ感染症の拡大により、養子縁組家庭を対象とした新規のグループは1グループのみ(高校生女子)で実施。2018年度実施の2グループはフォローアップ回を継続。対象群は2グループ実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究課題【発達障害のある子どもの里親・養親を対象としたペアレント・トレーニングの開発】について、前年度・本年度で特別養子縁組家庭を対象としたペアレント・トレーニングを実施することができている。また、いわゆる一般的な家庭を対象とした発達障害のある子どもをもつ保護者へのペアレント・トレーニングも予定通り実施できている。フィンランドにおける里親支援についての分析をおえ、雑誌に連載という形式で報告できた。2020年度中に複数の学会発表・論文投稿ができた。2021年度でも複数の学会発表・論文投稿の準備を整えることができた。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究から、里親・養親のうち発達障害のある(もしくはその可能性のある)子どもを育てている家族を対象としたペアレント・トレーニングのプログラムを作成した。そのプログラムを使用したペアレント・トレーニングの実践を行う。またそのプログラムについての研修を行い、プログラムを実践できるファシリテーター養成を試みる。 1)作成したペアレント・トレーニングでプログラムの参加者を募り実施する 2)実施したペアレント・トレーニングでプログラムの内容を検討する 3) 養親への個別のインタビュー調査と分析、論文作成 4)作成したペアレント・トレーニングに基づくファシリテーター研修の企画と内容検討 5)2020年に実施した内容は、日本小児心身医学会、近畿学校保健学会、日本小児保健学会、日本質的心理学学会等で発表する。
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