研究課題
本研究課題の最終年度は,教職課程を有する大学が相互に課題を共有しながら教職課程の質保証を継続的に実施していくための評価システムの在り方を提案することが目的であった。また,大学と学校,教育委員会の連携体制の構築による教職課程の質保証に関する環境整備についても検討することであった。しかしながら,新型コロナウイルスの影響もあり,本研究については2022年度に繰り越して実施することになった。そのため大幅な計画の変更を行い、実施可能な範囲で研究を行った。まず、教職課程の充実や各大学の主体的な取り組みの推進が求められている中では,学生が何をどう学んだのか,何を身に付けたのかといった状況把握を出発点とした議論が必要であるとの課題意識から,教職課程で学んだ学生が教職課程の何を評価し,何を課題としているのかを検討した。その結果,A大学の卒業生は教職課程での学びを概ね肯定的に捉えており,とりわけ,地域や学校での体験的な学びの機会や実践的指導力の育成につながる取り組みを評価していることが示された。一方で,適切なポリシーの設定や教職課程での学びへの導入など,教職を担うにふさわしい人材を確保する工夫については改善が必要であることも明らかとなった。次に,教職課程の中でもコアとなる科目であり,教師志望学生が初めて学校現場を体験する「教職インターンシップ」に着目し,教師志望学生が直面する課題や成果を明らかにした。具体的には,初めての学校現場体験は,教師志望学生が教師を知り、教師のように振る舞うために必要な知識とスキルを習得することの重要性と、大学での理論的な学びの必要性を理解するのに役立つことが示唆された。特に,教育委員会や学校と連携して行っている「教職インターンシップ」は学校サイドから大学へのフィードバックも重要であり,教職課程のカリキュラムに反映できるような柔軟な取り組みも大学にとって重要である。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
Journal of Education for Teaching
巻: - ページ: 1~15
10.1080/02607476.2022.2104629
教職実践研究 = Journa of Educational Practice
巻: 12 ページ: 15~23
10.34415/00001380
教職実践研究
巻: 12 ページ: 25~32
10.34415/00001381