本研究では、一人ひとりの聴覚障害児が自身の日本語能力に応じて自主的に学習が進められる「個別適応型・日本語文法学習教材」を開発し、その有効性を検証することを目的とした。聴覚障害児が書いた作文や理解テストの成績に基づいて日本語文法項目に関する難易度表を作成するとともに、各難易度に該当する日常生活文を収集した学習データベースの作成、および聾学校小学部と中学部の児童生徒が使用できる学習プリント教材作成ソフトウェア試作した。ソフトウェアの使用感と有用性を検証した結果、指導への活用に対して良好な評価を得たが、ソフトウェアの操作性や視認性などを改善する必要が示された。
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