研究課題/領域番号 |
18H01072
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
林 裕子 山口大学, 大学院技術経営研究科, 教授(特命) (90637456)
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研究分担者 |
平田 貞代 芝浦工業大学, 工学マネジメント研究科, 准教授 (40707741)
石野 洋子 山口大学, 大学院技術経営研究科, 教授 (90373266)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | SDGs / STEM / NEP / アクティブラーニング / イノベーション / ワークショップ / 持続可能性 / テクノロジー |
研究実績の概要 |
本年度は最終年度となるがCOVID19の影響で柔軟な対応が必要であると考えている。本研究は専門分野のみでなく、マルチディシプリンな視野で社会の繋がりを持つSTEM (Science, Technology, Engineering and Mathematics)人材の育成を目指し、 STEMの学生が、SDGs(持続可能な開発目標)や技術の影響が大きい未来社会像へ対して持つ認識の調査を行うものであるが、これらの意識もCOVID19の前後で変化してくる可能性があるので、バイアスや特徴を検証することも付け加えていくべきと考える。 アンケート:前年度に引き続きアンケートを実施した。日本、海外で数校行い、40か国近く、総数は約1500人から有効回答を得ることができた。日本国内で数か所、ブータンをはじめ、海外でも実施した。各国のデータを基に、国際比較、男女比較、因子分析、クラスター分析はじめとする統計分析を行った。学会発表や論文投稿等:分析結果に基づき、関連諸学会での発表や論文投稿を行った。論文は、海外の関連大学の研究者との共著を主体に行った。これらの活動を通して、「科学技術 がもたらす未来社会像と持続可能な社会開発への大学生の意識」に関する示唆に富む知見を得ることができた。ワークショップ:シナリオプランニングで未来予想を行い、大学でアクティブラーニング形式のワークショップ授業を開催した。 国際ワークショップの開催:国際ワークショップは小規模であったが、オランダで開催した。広報活動:作成したホームページで、進捗を公表している。共同作業環境:国内外のリモートの共同作業は、関係国が増えてくるため、これまでのSKYPE,WhatsAppに加えZoomを導入した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
・アンケート:前年度に引き続きアンケートを実施した。アンケートの数は予定通り分析が可能な数を収集でき、統計分析も順調に進んでいる。パテントメトリックスは昨年から進んでいないので改善が必要である。しかし、ネゴシエーションの視点からの分析、カルチャーの違いからの分析の視点も追加して、成果を示している。 学会発表や論文投稿等は海外の関連大学の研究者との共著も交えて行い、意見の収集、成果報告をして、参加者からの知見を得ることができた。国際ワークショップは小規模であったが、オランダで開催し、共同研究者の拡大につながった。 広報活動作成したホームページで、進捗を公表しているが、アクセス数は少ないのが課題。その他:学会発表や、アンケート実施を通して、ワークショップなど協力者、賛同者を得ることができ、招待講演の機会を得た。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度はCOVID19の影響で、研究方法やワークショップの開催にも変化が強いられるため、柔軟に対応することが必要である。 アンケート:2020年4月に2回分のアンケートの緊急事態宣言下でリモート授業において開催し、本研究に関するアンケートを打ち切った。COVID19下のデータであるため、分析方法を考えるとともに、将来的にはも同じフォームを使用してデータの蓄積に努め、さらなる応用研究へと繋げていきたい。 成果の公表:論文発表は国際共著論文を2本、学会発表を1か所で計画している。国際共著論文1本目、学会発表1つ目はすでに査読や審査を通過した。しかし、COVID19の影響で、学会は半年延期され、開催は不透明である。共著論文作成の作業は、これまでの二年間で構築したネットを通じた共同作業環境を使い、リモート会議、共有データベースで作業を行う。 国際ワークショップの 開催を計画していたが、COVID19の影響で、断念もしくはリモート会議とする予定であるが、規模の縮小や遅延の可能性が高い。 授業においてのワークショップは引き続き開催しSDGsに関する生徒の認識の向上を図るがCOVID19の影響でリモートになる可能性が高く、ワークショップの形式も新たに構築する必要がある。広報活動は作成したウェブサイト、SNSを中心に行っていく。
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