研究課題/領域番号 |
18H01091
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
細越 寛樹 関西大学, 社会学部, 准教授 (80548074)
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研究分担者 |
岩佐 和典 就実大学, 教育学部, 准教授 (00610031)
福森 崇貴 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 准教授 (50453402)
高岸 百合子 駿河台大学, 心理学部, 准教授 (40578564)
大江 悠樹 杏林大学, 医学部, 助教 (40722749)
平子 雪乃 明治学院大学, 心理学部, 助教 (90743477)
安達 友紀 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 助教 (90771519)
柴田 政彦 奈良学園大学, 保健医療学部, 教授 (50216016)
堀越 勝 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, センター長 (60344850)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 認知行動療法 / 慢性痛 / 無作為化比較試験 / プログラム開発 / 臨床試験 |
研究実績の概要 |
2020年度の主要課題は,①本研究の中核となる無作為化比較試験(Randomized Controlled Trial: RCT)のリクルートを継続することで,24名の対象者を組み入れを目標としていた。また,②本研究の介入である慢性痛に対する認知行動療法プログラム(Cognitive Behavioral Therapy for Chronic Pain: CBT-CP)の実践用資材として,その一部となる治療者用マニュアルの開発に着手することも目標とした。 ①RCTのリクルートの進捗状況:以下2つの理由により,大幅な遅れが生じた。第一に,COVID-19の感染拡大防止のため,各実施機関でも対面でのCBT-CPの実施が困難となり,リクルートや介入を一時中断する必要が生じたためである。介入の一時中断に対する対応として,研究計画を一部変更し,一定条件を満たす場合にオンラインツールによるCBT-CPの実施を可能とした。第二に,主幹校での研究開始手続きに不備があることがわかったため,改めて研究開始手続きをやり直す必要が生じたためである。この対応として,2021年2月に改めて主幹校での研究開始許可が得て,各実施機関でも改めて研究開始手続きを依頼し,順次リクルートを再開できるように対応を進めた。 ②治療者用マニュアルの開発:当初の計画では,RCT版のCBT-CPとそれに対応する治療者用マニュアルの公開を計画していたが,研究成果を既に公開しているパイロット版のCBT-CPとそれに対応する治療者マニュアルを先行して開発・公開することにした。本研究の最終目標が本邦でのCBT-CPの普及であることや,CBT-CPに関する研修会や講演等の依頼が増加していることを考慮すると,現時点で提供可能な資材があれば随時公開していくことが望ましいと判断した。これについては順調に進行しており,2021年度中にパイロット版のCBT-CPとその治療者用マニュアルを公開できる見込みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
主幹校での研究開始手続きに不備があったため,それまでの研究は中止扱いとなり,新規として研究開始手続きを行うことになった。また,COVID-19の感染拡大防止のため,CBT-CPの実施についても自粛や制限を求められる状況となったことにより,リクルート等が想定通りに進められない状況が続いている。以上により,当初の予定より大幅な遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究推進のためには,リクルート数をいかに安定的に増やせるかが重要となる。そこで,①新たな実施機関の確保,②新たなCBT-CP実施者の養成,③他科との連携強化による研究対象者の組み入れ機会の確保,を行っていく。その上で,COVID-19による影響等は今後も続く見込みであることや,残りの研究期間で必要な症例数を確保することは現実的に難しいと考えられるため,研究期間の延長も視野に入れた対応を検討していく。
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