研究実績の概要 |
今年度は数年前から行っていたSong Rak Choi氏との共同研究を仕上げた。内容は論文[10]で、高余次元の動的曲線の錐に対する森・Batyrev型の錐定理を調べた。実際証明した錐定理は森・Batyrev型の錐定理よりは弱い形でしかわからず、端射線が実際有効曲線で生成されるかどうかはよくわからなかった。証明方法は極小モデル理論の応用であり、モデルの有限性を用いて有理性定理を証明し、その錐を調べた。また中村勇哉氏とWei-Chung Chen氏との共同研究で一般化された極小対数的食い違い係数の研究も行った。実際証明したことはすでに示されている極小対数的食い違い係数の予想の一般化された偏極対への拡張を行った。半連続性予想については普通の対数的対のものから形式的な議論で従うことがわかったが、ACC予想については、これは形式的なimplicationは明らかにすることはできなかった。こちらは現在出版に向けて準備中である。さらにChrisotopher Hacon氏と相対標準因子の正値性に関する共同研究をスタートさせた。
また今年度は、MSRI, KIAS, MoscowのHigher Economics Academy, JHU, オークランド大学の研究集会に参加し、研究講演を行った。またJHUは一ヶ月滞在し、V. V. Shokurov氏とその研究室に所属している学生と研究者と議論を交わせた。これは非常に有益であった。よくにShokurov氏とのweekly seminarはとても有意義であった。いくつか予想していた当初の形を修正する必要が出てきたが、これは進歩であるといえると思う。
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