スパースな結合行列を持つ組合せ的構造の分析と構成

2022 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 18H01133
• 研究機関: 筑波大学
• 研究代表者: 繆 いん 筑波大学, システム情報系, 教授 (10302382)
• 研究分担者: 三嶋 美和子 岐阜大学, 工学部, 教授 (00283284) ; 盧 暁南 岐阜大学, 工学部, 准教授 (10805683) ; 古賀 弘樹 筑波大学, システム情報系, 教授 (20272388) ; LU SHAN 岐阜大学, 工学部, 助教 (30755385) ; 神保 雅一 滋賀大学, データサイエンス・AIイノベーション研究推進センター, 特別招聘教授 (50103049) ; 澤 正憲 神戸大学, システム情報学研究科, 准教授 (50508182) ; 鎌部 浩 岐阜大学, 工学部, 教授 (80169614)
• 研究期間 (年度): 2018-04-01 – 2023-03-31
• キーワード: incidence matrix / sparse / fingerprinting / list decoding / locally repairable code / differential privacy

研究実績の概要

デジタルコンテンツの著作権保護や放送型暗号系の鍵管理に使われる指紋符号に、高い符号化率と効率の高い追跡アルゴリズムを同時に持つものは今まで世の中に存在しなかった。今年度はリスト復号に基づき、上記の両性質を同時に持つ指紋符号の概念を世界初で導入し、組合せ論的・確率論的・代数学的などの手法を駆使し、その符号の復号性能や構成法、符号化率に関する下界・上界を導いた。
スパースな結合行列に関連する、大規模分散ストレージシステムに使える局所修復可能符号について、さらなる性質や代数的構成法、特にネットワークフローとの関係を調べ、数多くの面白い結果を得た。関連論文は投稿中である。
スパースな結合行列の他の分野への応用も調べた。デジタル指紋と差分プライバシーとの関係の全貌を解明するために、デジタル指紋の概念を拡張し、統計量・統計モデルの公開などにおけるプライバシー保護に関する研究を行った。関連結果はまとめている。指紋符号のデータバンクや機械学習モデルの著作権保護などへの応用の開発を引き続き試し、部分的な結果を得たが、さらなる研究が必要である。
スパースな結合行列の理論体系やスパースな結合行列を持つ組合せ的構造の分析・構成・応用に関する中国語版サーベイ論文を書いた。今はその内容を英語版モノグラフに拡張し、アメリカの now Publishers Inc. の Foundations and Trends@ in Communications and Information Theory シーリズの１冊として、発表する予定である。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] Secure codes with list decoding (2024)
  • 著者名/発表者名: Y. Gu, I. Vorobyev, and Y. Miao
  • 雑誌名: IEEE Trans. Inform. Theory 巻: 70 ページ: 2430-2442
  • DOI: 10.1109/TIT.2023.3301037
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] Deep-Learning-Aided Successive Cancellation List Flip Decoding for Polar Codes (2024)
  • 著者名/発表者名: F.-S. Liang, S. Lu, and Y.-L. Uen
  • 雑誌名: IEEE Transactions on Cognitive Communications and Networking 巻: 10(2) ページ: 374-386
  • DOI: 10.1109/TCCN.2023.3326330
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] Codes for exact support recovery of sparse vectors from inaccurate linear measurements and their decoding (2023)
  • 著者名/発表者名: M. Fernandez, G. A. Kabatiansky, S. A. Kruglik, and Y. Miao
  • 雑誌名: Problems of Information Transmission 巻: 59 ページ: 14-21
  • DOI: 10.1134/S0032946023010027
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] Combinatorial secure codes for copyright protection and related problems (2023)
  • 著者名/発表者名: J. Fan, Y. Gu, and Y. Miao
  • 雑誌名: SCIENTIA SINICA Mathematica 巻: 53 ページ: 1-28
  • DOI: 10.1360/SSM-2022-0079
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] Combinatorial Structures Behind Binary Generalized NTU Sequences (2023)
  • 著者名/発表者名: X.-N. Lu
  • 雑誌名: IEICE Transactions on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences 巻: E106.A(3) ページ: 440-444
  • DOI: 10.1587/transfun.2022tal0004
  • 査読あり
• [雑誌論文] 古典直交多項式，矩形求積公式，幾何デザインの有理性について (2023)
  • 著者名/発表者名: 澤 正憲, 内田 幸寛
  • 雑誌名: 数学 巻: 75(3) ページ: 295-314
  • 査読あり
• [雑誌論文] 視覚暗号の最近の進歩 (2023)
  • 著者名/発表者名: 古賀 弘樹
  • 雑誌名: 電子情報通信学会学会誌/ 巻: 106(1) ページ: 39-46
  • 査読あり
• [学会発表] Multimedia Fingerprinting Codes Resistant to Linear Attacks and Adversarial Noise (2023)
  • 著者名/発表者名: M. Fernandez, G. Kabatiansky, I. Kamel, Y. Miao, T. F. Rabie
  • 学会等名: 2023 International Symposium on Networks, Computers and Communications (ISNCC)
  • 国際学会
• [学会発表] An algebraic sufficient condition for a circulant almost orthogonal array to be D-optimal (2023)
  • 著者名/発表者名: 盧 暁南, 三嶋 美和子, 宮本 暢子, 神保 雅一
  • 学会等名: 日本数学会 2023年度秋季総合分科会
• [学会発表] 2種類の陽性に対するグループテス トのためのBPとMCMCのhybridアルゴリズム (2023)
  • 著者名/発表者名: 田島友祐, 松島裕康, 盧暁南, 神保雅一
  • 学会等名: 日本オペレーションズ・リサーチ学会 2023年秋季研究発表会
• [学会発表] 複数種類の陽性検体のための非適応型グループテスト: 組合せ構造と事後確率推定 (2023)
  • 著者名/発表者名: 盧暁南
  • 学会等名: 電子情報通信学会 2023年度ソサイエティ大会
  • 招待講演
• [学会発表] Circulant almost orthogonal arrays and related combinatorial designs (2023)
  • 著者名/発表者名: X.-N. Lu, M. Mishima, N. Miyamoto, and M. Jimbo
  • 学会等名: The 10th Slovenian International Conference on Graph Theory
  • 国際学会
• [学会発表] BNNs- and TISTA- Based Signature Code Design for User Identification and Channel Estimation Over Multiple-Access Channel With Rayleigh Fading (2023)
  • 著者名/発表者名: L. Wei, S. Lu, and H. Kamabe
  • 学会等名: 2023 IEEE Information Theory Workshop (ITW 2023)
  • 国際学会